B-1-8 感染先行乳歯の抜歯が永久歯萌出に及ぼす影響 第2報 抜歯による歯根形成への影響
感染乳歯が後継永久歯へ及ぼす影響については多くの報告があるが, 感染乳歯が抜歯された後の後継永久歯の状態についての報告は少ない. 演者らは感染乳歯が抜歯された後の彼継永久歯の歯根形成及び, 萌出状態について検索した. すなわち, 感染乳歯を抜歯した感染抜歯群, 感染乳歯を放置した感染放置群及び, 健全乳歯群の3群間の後継永久歯の歯根形成及び, 萌出状態について検討した. 実験方法 実験歯は雑種幼犬の下顎Dp2, Dp3, P2, P3の4歯種で, 実験開始時期は生後10週とし, 2週間隔でX線規格化写真を撮影し計測試料とした. 計測は万能投影機を用い5倍拡大にトレース後, Dizitizer及...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1989, Vol.27 (3), p.748-748 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 感染乳歯が後継永久歯へ及ぼす影響については多くの報告があるが, 感染乳歯が抜歯された後の後継永久歯の状態についての報告は少ない. 演者らは感染乳歯が抜歯された後の彼継永久歯の歯根形成及び, 萌出状態について検索した. すなわち, 感染乳歯を抜歯した感染抜歯群, 感染乳歯を放置した感染放置群及び, 健全乳歯群の3群間の後継永久歯の歯根形成及び, 萌出状態について検討した. 実験方法 実験歯は雑種幼犬の下顎Dp2, Dp3, P2, P3の4歯種で, 実験開始時期は生後10週とし, 2週間隔でX線規格化写真を撮影し計測試料とした. 計測は万能投影機を用い5倍拡大にトレース後, Dizitizer及び, Personal Computerにて行った. 感染抜歯群は, 生後10週に下顎左側の先行乳歯を抜髄開放し, 4週間後に感染乳歯を抜歯した. 感染放置群は, 生後10週に下顎左側の先行乳歯を抜髄開放後, 放置した. 健全群は感染抜歯群と感染放置群の反対側である右側とした. 結果 P2, P3における歯根形成状態, 萌出状態, 感染抜歯群の歯根形成率と歯冠部移動率の左右差について, 以下の結果を得た. 1)歯根形成状態は, 感染抜歯群では健全群に比べ, 口腔内萌出時頃まで先行していた. 感染放置群と健全群の間に有意差は認められなかった. 2)萌出状態は, 感染抜歯群では健全群に比べ, 口腔内萌出時頃まで先行していた. 感染放置群と健全群の間に有意差は認められなかった. 3)感染抜歯群において歯冠部に位置変化を認めた歯の歯根形成率の左右差と歯冠部移動率の左右差との関係について検討した結果, P3において萌出が促進した歯はその歯根形成も促進する傾向を示した. |
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ISSN: | 0583-1199 |