C-2-4. 光重合型シーラントの臨床成績
シーラントは, 齲蝕の発生や進行を抑制する目的で, 萌出間もない永久歯や乳歯に対して齲蝕罹患性の高い裂溝部の封鎖に広く用いられている. 特に, 小児にとって第一大臼歯は, 萌出後咬合に達するまでに長期間を要することや, 最後方歯であるために清掃が困難なことから, この方法が有効であるといわれている. 最近, 市販の光重合型シーラントでは, 重合開始時期が任意に操作できることや, 練和による気泡の混入がないという利点を有している. そこで, これまでに我々が, 臨床で行ってきた光重合型シーラントの保持状態について観察し, 検討を行ったので報告する. (方法)観察対象は本学小児歯科外来を訪れた5歳...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1988, Vol.26 (3), p.711-711 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | シーラントは, 齲蝕の発生や進行を抑制する目的で, 萌出間もない永久歯や乳歯に対して齲蝕罹患性の高い裂溝部の封鎖に広く用いられている. 特に, 小児にとって第一大臼歯は, 萌出後咬合に達するまでに長期間を要することや, 最後方歯であるために清掃が困難なことから, この方法が有効であるといわれている. 最近, 市販の光重合型シーラントでは, 重合開始時期が任意に操作できることや, 練和による気泡の混入がないという利点を有している. そこで, これまでに我々が, 臨床で行ってきた光重合型シーラントの保持状態について観察し, 検討を行ったので報告する. (方法)観察対象は本学小児歯科外来を訪れた5歳5ヵ月から14歳9ヵ月までの小児66名で, 填塞部位は, 上下顎第一, 第二大臼歯114 t歯, 第一, 第二小臼歯70歯の総数184歯に填塞を行った. 今回用いたシーラントは, クラレ社製TeethmateのA-シーラントおよびフッ素含有のF-シーラントを用い填塞後, 各歯面における破折, 変色, 脱落の有無を定期診査ごとに観察した. 経過観察期間は, 最短3ヵ月より最長27ヵ月であった. (結果)1)シーラントの完全保持率は, A-シーラントで83. 2%, F-シーラントで94. 9%であった. 2)歯面別に一部脱落を多く認めた部位は, A-シーラント, F-シーラントとも, 下顎大臼歯では頬側面溝, 上顎大臼歯では舌側面溝であった. 3)多歯面にわたる脱落は, A-シーラントの2歯に認められた. 4)他の充填処置に移行した症例は, A-シーラントで5例みられたが, F-シーラントでは見られなかった. |
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ISSN: | 0583-1199 |