A-1-6. 小児における顎運動に関する研究 第2報矢状面における変化について

目的矢状面におけるチューイングガム咀嚼時の顎運動パターンについて乳歯列, 混合歯列および永久歯列期の各検者群で観察を行い, 歯列の成長にともなう変化について検討を行った. 材料および方法被検者は個性正常咬合を有する乳歯列期小児10名, 混合歯列期小児10名, 永久歯列期成人10名を対象とした. 下顎運動の記録は非接触型顎運動解析装置サホンビジトレーナーCII(東京歯材社製)およびデジタルカセットレコーダーCMT-1(同社製)を用い, 再生にはXYレコーダーRW-11(理化電気社製)を使用した. 計測項目は矢状面での咀嚼運動パターンを回転方向や交叉の有無により, 10タイプに分類し, 各タイプの...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1988, Vol.26 (3), p.636-637
Hauptverfasser: 篠田圭司, 市橋正昭, 宮田友晴, 森崎治子, 吉安高左郎, 田村康夫, 吉田定宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的矢状面におけるチューイングガム咀嚼時の顎運動パターンについて乳歯列, 混合歯列および永久歯列期の各検者群で観察を行い, 歯列の成長にともなう変化について検討を行った. 材料および方法被検者は個性正常咬合を有する乳歯列期小児10名, 混合歯列期小児10名, 永久歯列期成人10名を対象とした. 下顎運動の記録は非接触型顎運動解析装置サホンビジトレーナーCII(東京歯材社製)およびデジタルカセットレコーダーCMT-1(同社製)を用い, 再生にはXYレコーダーRW-11(理化電気社製)を使用した. 計測項目は矢状面での咀嚼運動パターンを回転方向や交叉の有無により, 10タイプに分類し, 各タイプの出現率について計測した. さらに下顎移動量は, 咬頭嵌合位より咬合平面に対する垂線を下ろし, この線上の特定の計測点から開閉口路までの偏位量および咀嚼幅について計測を行った. 結果1)乳歯列挙では開閉口路が交差しないパターンや開閉口路幅の狭いパターンが大きな出現率を示した. 混合歯列群では乳歯列群に比べて交叉をともなったパターンがより多く認められた. さらに永久歯列群では交叉をともなったパターンが多く見られることや, 逆サイクルが他の歯列群に比べてより多く見られたのが特徴的であった. 2)偏位量および咀嚼幅について計測した結果, 乳歯列群は咀嚼幅の狭い, 開閉口路ともに後方へ偏位したパターンを示した. 混合歯列群, 永久歯列挙では乳歯列群に比べて咀嚼幅の広い, 開閉口路の後方への偏位が少ないパターンを示した. とくに開口量が10mm前後までは, 混合歯列群の開閉口路が永久歯列群の前方に位置し, それ以上では永久歯列群の経路が混合歯列群の前方に位置していた.
ISSN:0583-1199