11 児童・生徒の口腔管理に関する研究 第4報 歯周疾患について

今回我々は, 学校歯科保健の場で, 学童期の歯周疾患の実態を把握し, 適確な予防の方策を確立する事を目的に, 小児の慢性歯肉炎の判定の指標に, 唾液潜血測定用試験紙(サリバスターBld)を用いて, 歯肉炎と潜血量の関係について検討した. 調査対称及び方法 対称は, 口唇部, 口腔内に出血創, 口内炎及び高度な齲触による出血が認められず, 上下顎前歯部が萌出している長野県下の小学校4年, 5年, 6年438名について調査した. 調査方法は, 上下顎犬歯間26ヵ所について, 炎症の有無について判定後, 唾液潜血測定用試験紙(サリバスターBld)による判定を行った. 更に, 上下顎前歯部を各10回ず...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1988, Vol.26 (1), p.222-222
Hauptverfasser: 水谷真理子, 沢田進一, 平澤貴代恵, 中里佳示, 大隈敦子, 宮沢裕夫, 今西孝博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回我々は, 学校歯科保健の場で, 学童期の歯周疾患の実態を把握し, 適確な予防の方策を確立する事を目的に, 小児の慢性歯肉炎の判定の指標に, 唾液潜血測定用試験紙(サリバスターBld)を用いて, 歯肉炎と潜血量の関係について検討した. 調査対称及び方法 対称は, 口唇部, 口腔内に出血創, 口内炎及び高度な齲触による出血が認められず, 上下顎前歯部が萌出している長野県下の小学校4年, 5年, 6年438名について調査した. 調査方法は, 上下顎犬歯間26ヵ所について, 炎症の有無について判定後, 唾液潜血測定用試験紙(サリバスターBld)による判定を行った. 更に, 上下顎前歯部を各10回ずつ歯肉を軽くブラッシングさせた後, 再度試験紙による判定を行った. 結果 1)PM Indexは, 学年が高くなるに従い, 平均も高くなる傾向が見られ, 特に上顎にその傾向が著しく, 上顎34.9%, 下顎24.5%であり, 上顎においては, 4年生時25.4%から, 6年生時48.1%と上昇している. 2)ブラッシングによる負荷を行う事により, 潜血程度とPM Indexの関連は, より強くなる傾向が見られ, PM Indexは, ブラッシング後では(-)6.07±4.85(±)4.85±4.95(+++)10.48±6.54と高くなる傾向となり, SDも(++)(++)でブラッシング前に比べ小さい値であった. 潜血反応との相関々係は, ブラッシング前R=0.2後R=0.5であり, ブラッシング負荷を行う事により, PM Indexをより反映する傾向が認められた. 3)PM Indexを罹患程度別に見ると, 重度群(PM Index 13以上)については, 潜血反応の高いグレードに分布する割合が高くなり, (+)と(++)間にスクリーニングラインを設定すると効果的であった.
ISSN:0583-1199