C-1-15 小児の歯科診療時の術者の眼球運動と皮膚電気反射の解析 ―アイカメラ座標解析装置GSR型を用いた映像に対する反応の研究II

「目的」 われわれはこれまでに, 母親からの刺激を術者がどのように見て認知していくかを. 明らかにするため, 母親が治療椅子のそばにいる場合に見られる母親の行動の中から4つの場合についてテスト映像を製作し, 術者の眼球運動を測定する実験を行ってきた. 今回は, 眼球運動と同時にそのときの術者の皮膚電気反射(GSR)を記録し, 眼球運動と皮膚電気反射との関連を明らかにする目的で実験を行った. 「材料と方法」 被検者(以下術者とする)は, 本学6学年生男子13名で, いずれも実験に支障をきたさない程度の視力を有する者とした. 実験は, テスト映像の内容を情報として教示せずに術者に観察させ, そのと...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1987, Vol.25 (3), p.701-701
Hauptverfasser: 梅津英裕, 黒川泉, 伊藤文人, 関直樹, 下岡正八
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」 われわれはこれまでに, 母親からの刺激を術者がどのように見て認知していくかを. 明らかにするため, 母親が治療椅子のそばにいる場合に見られる母親の行動の中から4つの場合についてテスト映像を製作し, 術者の眼球運動を測定する実験を行ってきた. 今回は, 眼球運動と同時にそのときの術者の皮膚電気反射(GSR)を記録し, 眼球運動と皮膚電気反射との関連を明らかにする目的で実験を行った. 「材料と方法」 被検者(以下術者とする)は, 本学6学年生男子13名で, いずれも実験に支障をきたさない程度の視力を有する者とした. 実験は, テスト映像の内容を情報として教示せずに術者に観察させ, そのときの術者の眼球運動とGSRとをアイカメラ座標解析装置GSR型にて記録, 解析する方法で行った. 結果 1)全行動場面において, 母親の顔, 小児の顔に対して注視率が高く, また母親の顔よりも小児の顔に対する 注視率の方が高かった. 2)母親の顔が平静な顔から不安顔に変化する場面では 母親の顔に対する注視率は減少し小児の顔に対する注視率が増加した. 3)母親の手の動きに対しては追視する傾向を示した. 4)眼球運動と同時に測定したGSRの平均変化率, 波形出現回数からは, 母親の不安表出場面でGSRの反応量, 出現回数が多くなるということはなく, 術者はテスト映像の提示それ自体に対して反応する傾向が見られた.
ISSN:0583-1199