C-1-12 トレーニングルームにおける小児患者, 保護者, 術者の相互関係について ―小児患者, 保護者, 術者の外部行動と性格特性との関係

われわれは, Lewinのfield theoryを参考として, 歯科診療室という場(field)において, 小児, 保護者, 術者(person)が相互にどのような関係にあるかを時間的な一連の流れの中で分析検討している. その中でも, 今回は小児と保護者が術者とともにトレーニングルームに入室し, 小児がブラッシングするまでの三者の外部行動, 保護者のMASについて検討した. 「被験者および実験方法」 被験者は, 日本歯科大学新潟歯学部附属病院小児歯科外来に来院した年齢2歳から5歳までの小児15名とその保護老, また小児歯科学教室の医員8名である. 小児, 保護者, 術者の外部行動は診療室内の...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1987, Vol.25 (3), p.700-700
Hauptverfasser: 篠原大治, 原公一, 高橋実, 黒川泉, 岡賢, 立花浩子, 伊藤文人, 高山英子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:われわれは, Lewinのfield theoryを参考として, 歯科診療室という場(field)において, 小児, 保護者, 術者(person)が相互にどのような関係にあるかを時間的な一連の流れの中で分析検討している. その中でも, 今回は小児と保護者が術者とともにトレーニングルームに入室し, 小児がブラッシングするまでの三者の外部行動, 保護者のMASについて検討した. 「被験者および実験方法」 被験者は, 日本歯科大学新潟歯学部附属病院小児歯科外来に来院した年齢2歳から5歳までの小児15名とその保護老, また小児歯科学教室の医員8名である. 小児, 保護者, 術者の外部行動は診療室内のビデオカメラ3台と VTR集中監視装置にて連続記録した. その後, 録 画VTRを3名の観察者が描写記録し, 小児の行動単 位, 表出言語, 術者のプロンプトを以下の4段階に分けて分析した. Step 1:小児が母親と待合室の椅子にすわり, 術者と対面後移動を開始するまで, Step 2:小児が術者とともにトレーニングルームに入室するまで, Step3:小児が, トレーニングルームに入室後, 椅子に着席するまで, Step 4:小児がトレーニングルームの椅子にすわり, ブラッシングを開始するまで. 「結果および考察」 1)各段階における小児の行動単位の発現状況により, 小児が5つのグループにわけられた. 2)全体の行動単位数が少ないマイナスの行動価をもつグループは, 否定的な行動単位と表出言語が多く, Step 1からStep 4までの経過時間が長い傾向が認められた. 3)術者のプロンプト回数は, Step 2で少なく, Step 4で多くなる傾向が認められた. 特に, マイナスの行動価を持つグループに対しては多くなる傾向が認められた. 4)保護者の不安傾向は, 小児の行動価に対し誘発力として働いていると考えられた.
ISSN:0583-1199