B-1 -3 小児の下垂体窩と顎顔面の成長発育に関する研究

「目的」 小児歯科臨床で小児の顎顔面の成長発育を知ることは, 咬合誘導上極めて重要である. 下垂体から分泌される成長ホルモンは, 身長はもちろん顎顔面の成長に重要な役割を果している. この下垂体を包容している下垂体窩に関する研究は極めて少ない. そこで下垂体窩および顎顔面の各部位を計測し, その成長変化を観察することにより, それら各々の成長様式および相関性について検討した. さらにFH平面およ びPorionを基準にProfilogramを作成し成長方向を観察した. 「資料および方法」 東北歯科大学小児歯科に来院した, いわゆる正常咬合を有する小児891例(男児429例, 女児462例)から...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1987, Vol.25 (3), p.684-684
Hauptverfasser: 齋藤高弘, 三田明, 佐々木重夫, 福田洋治, 佐藤博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」 小児歯科臨床で小児の顎顔面の成長発育を知ることは, 咬合誘導上極めて重要である. 下垂体から分泌される成長ホルモンは, 身長はもちろん顎顔面の成長に重要な役割を果している. この下垂体を包容している下垂体窩に関する研究は極めて少ない. そこで下垂体窩および顎顔面の各部位を計測し, その成長変化を観察することにより, それら各々の成長様式および相関性について検討した. さらにFH平面およ びPorionを基準にProfilogramを作成し成長方向を観察した. 「資料および方法」 東北歯科大学小児歯科に来院した, いわゆる正常咬合を有する小児891例(男児429例, 女児462例)から得られた側貌頭部X線規格写真の横断的資料を使用した. 計測部位は, 顎顔面のS-N, S-Ba, Cd’-Go, Go-Pog’, Ans-Pns, N-AnsおよびAns-Pog’, 下垂体窩の第二口径, 第二深径および側面積を計測し, 顎顔面と下垂体窩の成長様式および相互の関連性について比較検討した. 「結果」 1)2歳を1とした時の12歳での成長率は, N-Ans, Cd’-Go, S-Ba, Go-Pog’, 側面積が大きく, 次いでAns-Pog’, Ans-Pns, 第二深径, 小さい成長率はS-N, 第二口径の順序であった. 2)下垂体窩第二深径, 側面績と顎顔面の各計測部位との間に高い相関が見られた. 3)Profilogramで, 上顎および下顎共に前下方への成長が観察された.
ISSN:0583-1199