A-1 -11 小児の顎, 顔面頭蓋の成長に関する研究(3) ―咬合素材としての歯の大きさについて
我々は, 乳歯正常咬合から永久歯正常咬合へと成長発育した, 男子8名, 女子12名について, 頭部X線規格写真で推移を報告してきた. 今回は, 経年的模型を用いて, 咬合素材としての歯の大きさについて検討したので, 報告した. 「資料と方法」 ライオンファミリー歯科診療所所蔵の経年的模型より歯齢IIIC期において正常咬合と判断された, 昭和38~40年生れの, 男子8名, 女子12名の原則として, 右側の乳歯と永久歯の歯冠近遠心径を藤田の基準を参考に1/20副尺付きノギスで計測した. これら計測値を, 同所蔵の経年的模型のうち, 正常咬合には推移しなかった, 男子21名, 女子31名の計測値と...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1987, Vol.25 (3), p.679-679 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 我々は, 乳歯正常咬合から永久歯正常咬合へと成長発育した, 男子8名, 女子12名について, 頭部X線規格写真で推移を報告してきた. 今回は, 経年的模型を用いて, 咬合素材としての歯の大きさについて検討したので, 報告した. 「資料と方法」 ライオンファミリー歯科診療所所蔵の経年的模型より歯齢IIIC期において正常咬合と判断された, 昭和38~40年生れの, 男子8名, 女子12名の原則として, 右側の乳歯と永久歯の歯冠近遠心径を藤田の基準を参考に1/20副尺付きノギスで計測した. これら計測値を, 同所蔵の経年的模型のうち, 正常咬合には推移しなかった, 男子21名, 女子31名の計測値と比較した. さらに大坪, 小野ら先人のデータとも比較検討した. またLeeway space, Tooth size ratioも求めた.「 結果」 1)正常咬合へ推移したグループと不正咬合へと推移したグループでは, 乳歯, 永久歯とも大きさに有意差は認められなかった. 2)乳歯は, 小野の計測値とほぼ同様の値を示した. 3)永久歯は, 大坪の値と比較して大きい値を示し, 有意差を認める歯種も多かった. 4)Leeway spaceは, 男子で上顎が0. 52 mm, 下顎が2. 46mm, 女子で上顎が0. 71 mm, 下顎が2. 40 mmで であった. 5)Tooth size ratioは, Anterior ratioが78. 2%, Over all ratioが91. 7%で, 松本らの報告と類似していた. なお, Tooth size ratioには, 性差は認められなかった. |
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ISSN: | 0583-1199 |