9 Bionatorの治療効果について(I) -治療前後の比較検討

従来より不正咬合は顎, 口腔, 顔面全ての期間の不調和がその要因と考えられている. 従って矯正臨床では如何にして調和を取り戻すかにメカニクスの骨子があるとも考えられる. 現在メカニクスとしては歯牙を中心とした硬組織からアプローチするMultibanded Appliance, そして筋を中心としたアプローチを考えるFunctional Applianceがある. 機能は形態的問題をも包括し, 構造を支配すると考えるMossのFunctional Matrixの概念を積極的に取り入れた, BaltersのBionator, 他のいわゆるFunctional Applianceが, Multiba...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1987, Vol.25 (1), p.228-228
Hauptverfasser: 大塚裕純, 中島栄一郎, 市川和博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:従来より不正咬合は顎, 口腔, 顔面全ての期間の不調和がその要因と考えられている. 従って矯正臨床では如何にして調和を取り戻すかにメカニクスの骨子があるとも考えられる. 現在メカニクスとしては歯牙を中心とした硬組織からアプローチするMultibanded Appliance, そして筋を中心としたアプローチを考えるFunctional Applianceがある. 機能は形態的問題をも包括し, 構造を支配すると考えるMossのFunctional Matrixの概念を積極的に取り入れた, BaltersのBionator, 他のいわゆるFunctional Applianceが, Multibanded Applianceを補い, 又それ以上に可能性を秘めたものであることは容易に想像できる. 資料: 下顎骨の後退, 及び劣成長を主因とするCI.IIdiv.1症例にBionatorを使用したもののうちIIIB期, 男女18名を選び, その効果について頭部側貌X線規格写真から検討した. 結論: (1)Bionatorの使用により, 著明な前顔面高の増大を伴なった下顎骨の前方への位置変化, 及び総体的な下顎の成長を生じた. (2)構造的変化に伴う, 機能的な改善への推移が予見された. (3)成長期の矯正治療に大きな可能性が示唆された.
ISSN:0583-1199