A-3-02 Dintigerous cyst開窓術後の関連埋伏歯の動態について
Dentigerous cystの存在や増大によって顎骨の膨隆や, 嚢胞内の歯が圧迫されて位置の異常や吸収をきたすことが少くなくない. 従来, Dentigerous cystの治療は嚢胞全摘出と開窓術が主体をなして, 特に, 若年者において開窓術が有効であることがよく知られている. 我々は開窓術を行うと共に保隙装置のみで, 関連埋伏歯の萌出誘導を行い, 良好な結果を数多く経験している. 今回は, 特にその嚢胞が大きく, また嚢胞の圧迫によって関連埋伏歯の位置異常が顕著で下顎下縁近くにまで散在していた症例に対して, 開窓術と保隙装置のみにより, 正常な咬合位まで萌出させた症例について, 関連埋...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1986, Vol.24 (3), p.599-599 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | Dentigerous cystの存在や増大によって顎骨の膨隆や, 嚢胞内の歯が圧迫されて位置の異常や吸収をきたすことが少くなくない. 従来, Dentigerous cystの治療は嚢胞全摘出と開窓術が主体をなして, 特に, 若年者において開窓術が有効であることがよく知られている. 我々は開窓術を行うと共に保隙装置のみで, 関連埋伏歯の萌出誘導を行い, 良好な結果を数多く経験している. 今回は, 特にその嚢胞が大きく, また嚢胞の圧迫によって関連埋伏歯の位置異常が顕著で下顎下縁近くにまで散在していた症例に対して, 開窓術と保隙装置のみにより, 正常な咬合位まで萌出させた症例について, 関連埋伏歯の萌出動態をオルソパントモグラム及び咬合型軸方向X線写真を用いて, 定期的に経過観察した結果, 興味ある知見を得たので若干の考察を加えて報告した. 1)開窓前には, 圧迫偏位し, 又著しい歯軸の傾斜が認められた関連埋伏歯も, 術後約3ヵ月を経過した時点で正常な歯軸に戻り, その後1年6ヵ月で咬合位にまで萌出した. 2)若年者のDentigerous cystによる関連埋伏歯は, 安易な抜歯を避け, 定期的な観察を加えて, 萌出誘導をはかる必要がある. 3)その場合に, すでに萌出している隣在歯の傾斜防止と, 関連埋伏歯の萌出に必要なスペースを確保するために, 開窓術に加えて, 保隙装置を併用することが望ましいと考える. |
---|---|
ISSN: | 0583-1199 |