A-2-22 コンポジットレジンの辺縁漏洩に関する研究
小児歯科臨床で審美性および理工学的性質の向上によりコンポジットレジンの使用頻度が高くなってきている. しかし辺縁部からの微少漏洩, 着色, 歯髄刺激などの多くの問題がまだ残されている. 我々は辺縁部着色に着目し, 種々の方法で浸漬試験を行っているが, 今回ボンディン材を中心に浸漬をコンポジットレジンおよび歯の表面について観察を行った. 材料として6種のコンポジットレジン, ミクロレストライトフィル, P-10, クリアフィル, ベルファーム, パルフィークとそれぞれに付随するボンディング材および予防填塞材2種, プルラシールとデルトンを用いた. それに抜去した下顎乳中切歯90歯を使用した. 各...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1986, Vol.24 (3), p.581-582 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 小児歯科臨床で審美性および理工学的性質の向上によりコンポジットレジンの使用頻度が高くなってきている. しかし辺縁部からの微少漏洩, 着色, 歯髄刺激などの多くの問題がまだ残されている. 我々は辺縁部着色に着目し, 種々の方法で浸漬試験を行っているが, 今回ボンディン材を中心に浸漬をコンポジットレジンおよび歯の表面について観察を行った. 材料として6種のコンポジットレジン, ミクロレストライトフィル, P-10, クリアフィル, ベルファーム, パルフィークとそれぞれに付随するボンディング材および予防填塞材2種, プルラシールとデルトンを用いた. それに抜去した下顎乳中切歯90歯を使用した. 各回はスライサーで2分割し, 分割面は通法に従いエッチングを行い, コンポジットレジンに付随するボンディング材または2種目予防填塞材を塗布し, 分割面を接合した. また6種類のコンポジットレジンで直径5mm, 高さ3mmの円柱状のブロックを合計120個作製し, うち60個は歯の場合と同様の方法で, 60個はボンディング材を塗布せずに中央部から2分割して後接合した. 各歯およびコンポジットレジンの各ブロックは接合部の中央約2mm四方を残し, ワックスで封鎖した. その後pH7.0に調製した人工唾液に1ヵ月間浸漬し, 再びスライサーを用いて切断面に直角な面で切断し, 日本光学社製金属顕微鏡反射微分千渉型オプチフォトにオリンパス光学社製デジタル測微接眼装置DSM-D2を装着して, エナメル質表面から歯髄方向への浸漬値および切断面間の間隙値を測定した. その結果, 浸漬値は間隙値と直接的関係はないと考えられた. また浸漬値はコンポジットレジン自体では小さく, コンポジットレジンにボンディング材を塗布したものでも比較的小さなかった. 一方歯にボンディング材を塗布したものではかなり大きい値を示した. このことから浸漬は歯の表面即ちエナメル質とボンディング材との界面で強く生じると考えられた. |
---|---|
ISSN: | 0583-1199 |