3 広神村の保育園園児と新潟市内の保育園園児の齲蝕状況による比較

われわれは, 新潟市内といわゆる無歯科医村である広神村の保育園園児に対し, 歯科検診と齲蝕予防活動を行ってきている. しかしながら, 地域性を考慮した適確な指導が必要と考え, 今回, 両保育園園児の齲離虫罹患状況および活性度の経年的変化を比較した. さらに, 保育園園児の母親に対し, 食習慣と出生, 歯みがきおよび生活環境に関するアンケート調査を行い, df歯数を外的基準に数量化第I類にて分析, 検討を行った結果について報告した. 結果 1)新潟市および広神村における一人平均df歯数は経年的に減少傾向を示すが, 広神村では依然高い他を示した. 齲蝕罹患型は, I型, II型, 無齲蝕児が増加し...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1986, Vol.24 (1), p.247-247
Hauptverfasser: 黒川泉, 篠原大治, 清水万里, 高木みどり, 原公一, 下岡正八
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:われわれは, 新潟市内といわゆる無歯科医村である広神村の保育園園児に対し, 歯科検診と齲蝕予防活動を行ってきている. しかしながら, 地域性を考慮した適確な指導が必要と考え, 今回, 両保育園園児の齲離虫罹患状況および活性度の経年的変化を比較した. さらに, 保育園園児の母親に対し, 食習慣と出生, 歯みがきおよび生活環境に関するアンケート調査を行い, df歯数を外的基準に数量化第I類にて分析, 検討を行った結果について報告した. 結果 1)新潟市および広神村における一人平均df歯数は経年的に減少傾向を示すが, 広神村では依然高い他を示した. 齲蝕罹患型は, I型, II型, 無齲蝕児が増加してきている. 2)齲蝕活性度は低下してきており, 昭和60年度では両地域とも差は認められなかった. 3)食習慣に関する要因に対し, 出生, 歯みがき, 生活環境に関する要因の重相関係数が両地域とも高かった. 4)食習慣要因の中での偏相関係数は, 新潟市で哺乳ビンの使用, 牛乳の飲用, 間食に与えるものとしてのせんべい, 広神村では間食に与えるものとしてのアイスクリーム, チョコレート, よく飲む飲料としてのジュースの順に高い値を示した. 5)出生, 歯みがき, 生活環境要因の中での偏相関係数は, 新潟市で年齢, 母親の子どもに対するしつけ, 母子ともの歯みがき時間, 回数, 広神村では年齢, フッ化物塗布実施の有無, 祖父母の同居の順に高い値を示した.
ISSN:0583-1199