133 第一大臼歯近心隣接面の齲蝕発生について
幼弱な第一大臼歯隣接面齲蝕を知ることは臨床において重要である. そこで, 私たちは学童期における第一大臼歯近心面の齲蝕罹患状態について調査した. 対象は, 当財団診療所に昭和50年1月から18ヵ月にわたっての間, 初診来院し, その後6ヵ月毎の定期診査を受けている患児より, 男子60名, 女子68名, 計128名を選び, それぞれの8歳・10歳・12歳に近い時点の視診・触診・咬翼法X線写真を調査した. その結果, 12歳では, 約半数の小児に, 歯牙については約1/3に近心面齲蝕が認められ, 発見された近心面齲蝕のうち, 3/4が咬翼法X線写真のみによるものであった. また, 6ヵ月定期診査毎...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1985, Vol.23 (3), p.833-833 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 幼弱な第一大臼歯隣接面齲蝕を知ることは臨床において重要である. そこで, 私たちは学童期における第一大臼歯近心面の齲蝕罹患状態について調査した. 対象は, 当財団診療所に昭和50年1月から18ヵ月にわたっての間, 初診来院し, その後6ヵ月毎の定期診査を受けている患児より, 男子60名, 女子68名, 計128名を選び, それぞれの8歳・10歳・12歳に近い時点の視診・触診・咬翼法X線写真を調査した. その結果, 12歳では, 約半数の小児に, 歯牙については約1/3に近心面齲蝕が認められ, 発見された近心面齲蝕のうち, 3/4が咬翼法X線写真のみによるものであった. また, 6ヵ月定期診査毎の咬翼法X線写真により検出された齲蝕の処置は, ただちに修復を施されたものは少なく, 約8割が齲蝕抑制処置などの管理下におかれている. 隣在する第二乳臼歯の遠心面には, いずれの年齢においても, 第一大臼歯近心面齲蝕が検出された時点では, その約8割に齲蝕が認められた. 以上の結果から, 咬翼法X線診査による, 齲蝕の診査は重要であり, 齲蝕予防, 抑制, 修復処置等の, 経時的管理をおこなうことは有意義であると考えられる. |
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ISSN: | 0583-1199 |