116 複合トランジスタ電極による歯面別歯垢酸産生能評価法の齲蝕誘発試験への応用(予報)

目的:局所の微量歯垢の酸産生量の測定から歯垢の齲蝕誘発能を評価する目的で, 酸産生量を測定する方法を考案し, 特に健全歯面上歯垢の酸産生量に関する基礎的データの蓄積をし, 一部種々な状態の歯面上歯垢についても測定を行った. 材料と方法:対象は本学附属病院小児歯科外来を受診した小児44人(3歳9ヵ月~14歳4ヵ月)の53歯で, 内訳は形成不全歯(永久前歯1歯), white spot歯(永久前歯5歯, 乳前歯1歯), 齲蝕歯(乳前歯3歯, 永久前歯1歯)そして健全歯(乳歯18歯, 永久歯24歯)である. 歯垢採取部位は, 上顎は唇頬側面で, 下顎は舌側歯頸部である. Wood stickで採取し...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1985, Vol.23 (3), p.825-825
Hauptverfasser: 五十嵐公英, 浜田芳隆, 西巻弘子, 広瀬寿彦, 神山紀久男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:局所の微量歯垢の酸産生量の測定から歯垢の齲蝕誘発能を評価する目的で, 酸産生量を測定する方法を考案し, 特に健全歯面上歯垢の酸産生量に関する基礎的データの蓄積をし, 一部種々な状態の歯面上歯垢についても測定を行った. 材料と方法:対象は本学附属病院小児歯科外来を受診した小児44人(3歳9ヵ月~14歳4ヵ月)の53歯で, 内訳は形成不全歯(永久前歯1歯), white spot歯(永久前歯5歯, 乳前歯1歯), 齲蝕歯(乳前歯3歯, 永久前歯1歯)そして健全歯(乳歯18歯, 永久歯24歯)である. 歯垢採取部位は, 上顎は唇頬側面で, 下顎は舌側歯頸部である. Wood stickで採取した微量歯垢を1mm3のプラスチックチューブに詰め, その上に10mMリン酸緩衝液でpH6.86に調整した5%砂糖溶液を一滴々下し, その後の変化を複合トランジスタpH電極(クラレ社製)で測定した. 得られたpHカーブから, 一定時間毎の初期pH値との差(△pH)を算出し, 酸産生量とした. 結果と考察:1)pH変化は特に10分まで急速に低下し, その後なだらかな曲線となった. 2)乳歯, 永久歯ともに部位により△pHに違いがみられた. 3)乳歯の部位別△pHでは上顎臼歯部が最大で, 次に上顎前歯部, 下顎臼歯部の順だった. 4)永久歯の部位別△pHでは上顎前歯, 臼歯部が大きく, 下顎臼歯部は少なかった. 5)乳前歯齲蝕部の△pHは乳歯健全歯面部のより大きかった. 6)永久前歯white spot部の△pHは永久歯健全歯面のより大きく, また前歯部△pHとの間に有意差(P
ISSN:0583-1199