32 成長期顎骨における実験的骨粗鬆症に関する研究(第2報)-とくに歯槽骨について
目的:実験モデルとして生後3週齢ラットを用い, 脱Ca食投与による歯槽骨に及ぼす影響を検索し, 第22回日本小児歯科学会大会において肉眼的およびX線学的所見について報告した. 今回は血液学的および病理組織学的に検索を行ったので報告した. 実験材料並びに方法:実験ラットの体重は40g前後であり, 正常対照群と脱Ca食群に分けた. 正常対照群はオリエンタル社製正常飼料と水道水を与え飼育し, 脱Ca食群はオリエンタル社製脱Ca飼科と蒸留水を与え飼育した. 飼育3, 4, 5週間後にそれぞれ放血致死させた. 致死後直ちに顎骨を採取し, 10%中性ホルマリン液にて固定した. 血液検査はCa, IP, C...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1985, Vol.23 (3), p.786-786 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 目的:実験モデルとして生後3週齢ラットを用い, 脱Ca食投与による歯槽骨に及ぼす影響を検索し, 第22回日本小児歯科学会大会において肉眼的およびX線学的所見について報告した. 今回は血液学的および病理組織学的に検索を行ったので報告した. 実験材料並びに方法:実験ラットの体重は40g前後であり, 正常対照群と脱Ca食群に分けた. 正常対照群はオリエンタル社製正常飼料と水道水を与え飼育し, 脱Ca食群はオリエンタル社製脱Ca飼科と蒸留水を与え飼育した. 飼育3, 4, 5週間後にそれぞれ放血致死させた. 致死後直ちに顎骨を採取し, 10%中性ホルマリン液にて固定した. 血液検査はCa, IP, Ca/IP比, Na, K, Clなどの電解質およびCPK, SLDH, AL-P, GOT, GPTなどの生化学的検査を行った. さらに下顎骨を5%硝酸脱灰し, セロイジン包埋後, 標本を前額断で15μm連続切片標本を作製し, ヘマトキシリン・エオジン重染色を施して鏡見した. 結果:検査値と実験日数における相関関係の差は, 血清Ca, 血清Clなどの電解質およびSLDH, AL-P, GOTなどの生化学的検査に認められた. 病理組織学的所見についてみると, 脱Ca食によるosteopolosisにおける歯槽骨の変化は, 主としてosteocytic osteolysisであり, 造骨機能は正常であることが判明した. |
---|---|
ISSN: | 0583-1199 |