小窩裂溝填塞材に関する臨床的ならびに走査型電子顕微鏡的研究-とくにフィッシャーシールについて
近年,口腔衛生思想の高まりと共に,予防的歯科医学への期待も非常に大なるものがある。そこで,今回著者らは齲蝕の4大要因の一つである宿主要因への積極的対策である小窩裂溝填塞法を,新材料ジーシー社製のフィッシャーシールを用いて行い,その臨床経過を追跡し,また,填塞歯の精密印象法によるレプリカを作製して,そのSEM像により,シーラントの経時的変化,及びシーラント脱落の原因を考察した。 填塞後1年を経過した時点での保持率は平均91.8%であった。 SEM像におけるシーラント表面は填塞直後は粗〓であるが,経時的に平坦化の様相を呈している。また,シーラントと歯質との移行部は,保持例においては非常に平滑である...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1985/06/25, Vol.23(2), pp.279-290 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年,口腔衛生思想の高まりと共に,予防的歯科医学への期待も非常に大なるものがある。そこで,今回著者らは齲蝕の4大要因の一つである宿主要因への積極的対策である小窩裂溝填塞法を,新材料ジーシー社製のフィッシャーシールを用いて行い,その臨床経過を追跡し,また,填塞歯の精密印象法によるレプリカを作製して,そのSEM像により,シーラントの経時的変化,及びシーラント脱落の原因を考察した。 填塞後1年を経過した時点での保持率は平均91.8%であった。 SEM像におけるシーラント表面は填塞直後は粗〓であるが,経時的に平坦化の様相を呈している。また,シーラントと歯質との移行部は,保持例においては非常に平滑である。 脱落例における歯質表面の性状より,シーラント脱落の主原因は,etching操作の不備によるものであると考察された。 etching面は,etching後6-7ヵ月で,周囲健全歯質と区別がつかなくなり,この時点で形態学的には再石灰化が終了するものと思われる。 |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd1963.23.2_279 |