2 萌出途上の第1大臼歯の保護
私達の診療所では, 定期診査ごとに家庭での予防管理を, チェック・指導すると共に診療所内でのプラーク・コントロールつまりポリシングブラシによる徹底した歯面清掃, シーラントの応用, フッ素化合物の塗布, フロッシング指導等を組み合せた複合予防法を行なっている. その中で第1大臼歯については1. 萌出期間が非常に長く, 上顎で約1年, 下顎では約1年2カ月である. 2. 乳歯列の最後部に萌出し, かつその小窩裂溝は深く複雑である. 3. 萌出年齢が4歳~8歳であり, 保護者から本人への管理交代が行なわれる時期である. などの理由から特に予防が困難であるため萌出開始から咬合平面に達するまでを, ブ...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1984, Vol.22 (3), p.793-793 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 私達の診療所では, 定期診査ごとに家庭での予防管理を, チェック・指導すると共に診療所内でのプラーク・コントロールつまりポリシングブラシによる徹底した歯面清掃, シーラントの応用, フッ素化合物の塗布, フロッシング指導等を組み合せた複合予防法を行なっている. その中で第1大臼歯については1. 萌出期間が非常に長く, 上顎で約1年, 下顎では約1年2カ月である. 2. 乳歯列の最後部に萌出し, かつその小窩裂溝は深く複雑である. 3. 萌出年齢が4歳~8歳であり, 保護者から本人への管理交代が行なわれる時期である. などの理由から特に予防が困難であるため萌出開始から咬合平面に達するまでを, ブラッシングに主力をおいた第1段階と, シーラントに主力をおいた第2段階とに分けている. 第1段階の中心となるブラッシングについては次の様に指導している. 1. 臼歯門歯ブラシを用いた~歯磨きである. 2. 刷掃法はスクラブ法を用いる. 3, 咬合面ではブラシを歯列に対し45°に開いて, 頬舌側を加える場合は歯列にそわせる. 4. ストローク10mm, ピッチ毎秒2回で20回行う. 5. 刷掃圧は300~400gを与える. 6. 原則として保護者が行なう. 第2段階には, 咬合面がほぼ萌出し, ラバーダムの使用が可能になった時期をもって移向する. これらの複合予防法により我々は第1大臼歯の齲蝕発生を萌出後で1~2割におさえているが, このうちの約1/2が隣接面から発生しており, これからの課題と考えている. |
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ISSN: | 0583-1199 |