122 乳歯列の発育の推移に関する研究 第1報:調査の概要と無歯期における歯槽堤の平面計測について
無歯期から乳歯列完成に至る歯列の発育変化に関しては, 小児の取り扱いが困離であるなどの理由から, 充分な解明が行なわれず, 指標となるものがほとんどないというのが現状であった. そこで, 我々は, 出生直後から母子ともども歯科医の管理下に置き, 幼児の口腔の発育を評価し, その発育異常を早期に発見することを目的に乳児の口腔内印象採得を行ない歯列の発育評価を試みた. 対象は, 昭和53年12月生まれの乳児75例で生後6カ月となった時点で問診および口腔内診査ののち, アルジネート印象材を用いて印象採得を行なった. 今回は, 本活動の概要を報告するとともに無歯型にある50例について, 石膏模型上で計...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1984, Vol.22 (3), p.776-776 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 無歯期から乳歯列完成に至る歯列の発育変化に関しては, 小児の取り扱いが困離であるなどの理由から, 充分な解明が行なわれず, 指標となるものがほとんどないというのが現状であった. そこで, 我々は, 出生直後から母子ともども歯科医の管理下に置き, 幼児の口腔の発育を評価し, その発育異常を早期に発見することを目的に乳児の口腔内印象採得を行ない歯列の発育評価を試みた. 対象は, 昭和53年12月生まれの乳児75例で生後6カ月となった時点で問診および口腔内診査ののち, アルジネート印象材を用いて印象採得を行なった. 今回は, 本活動の概要を報告するとともに無歯型にある50例について, 石膏模型上で計測点を定めて, 歯槽堤の平均値などを求め, つぎの結果を得た. 結果 1)乳犬歯隆起幅径は, 上顎の方が4.67mm大きく, 歯槽堤の終末間幅径は, 逆に, 下顎の方が4.24mm大きかった. 2)歯槽堤長径は, 上顎の方が2.88mm大きかった. 3)口蓋の深さは, 9.17mmであった. 今後は, 三次元的計測あるいは口蓋, 小帯など軟組織の形態を検討するとともに, 連続資料の利点を生かして, 無歯期から乳歯列完成に至る口腔の発育変化および咬合異常などを招来する困子の解明について検討したいと考えている. |
---|---|
ISSN: | 0583-1199 |