外傷を受けた幼若永久歯の予後に関する研究: 脱臼歯の臨床的経過について

幼若永久歯の外陽において脱臼の頻度は高いが,固定法の発達により脱臼歯保存の可能性も高まっている。そこで脱臼歯66歯について平均2年6ヵ月にわたり経過観察を行ない,予後の検討を行なった。 その結果,1)最終予後観察時において,良好33歯,歯髄腔狭窄25歯,不良8歯が認められ,歯髄腔狭窄は経過期間3ヵ月以上1年以下.不良は1ヵ月頃に発見されることが多かった。2)初診時に歯根が未完成なほど歯髄腔狭窄が多く,歯根が完成に近づくほど不良が増加した。3)初診時臨床診断別には,震盪と亜脱臼では良好,挺出と転位では歯髄腔狭窄,埋入では不良の占める割合が高かった。4)歯根発育形態の異常が33歯に認められ,うち2...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1983/12/25, Vol.21(4), pp.748-755
Hauptverfasser: 宮新, 美智世, 落合, 尉裕, 泉谷, 夕美子, 日野, まり, 三輪, 全三, 石川, 雅章
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:幼若永久歯の外陽において脱臼の頻度は高いが,固定法の発達により脱臼歯保存の可能性も高まっている。そこで脱臼歯66歯について平均2年6ヵ月にわたり経過観察を行ない,予後の検討を行なった。 その結果,1)最終予後観察時において,良好33歯,歯髄腔狭窄25歯,不良8歯が認められ,歯髄腔狭窄は経過期間3ヵ月以上1年以下.不良は1ヵ月頃に発見されることが多かった。2)初診時に歯根が未完成なほど歯髄腔狭窄が多く,歯根が完成に近づくほど不良が増加した。3)初診時臨床診断別には,震盪と亜脱臼では良好,挺出と転位では歯髄腔狭窄,埋入では不良の占める割合が高かった。4)歯根発育形態の異常が33歯に認められ,うち2歯には骨性癒着が疑われた。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.21.4_748