147 永久歯歯牙の早期脱落に関する一症例

演者らは, 初診当時4歳9ヵ月の女児において4│の歯芽の早期脱落を経験したので報告した. 主訴は, 4│の早期萌出ならびに動揺による咀嚼障害であった. およそ5ヵ月前にD│の疼痛のため某歯科医院で治療を受けた後, D│に動揺をきたし, 同歯科医院で抜歯処置を受けた. それからおよそ40日経過して同部位にの萌出を認めたが, 萌出直後より動揺をきたし始め, 動揺度の増加とともに咀嚼障害をひき起こしたため, 精査を希望して九州歯科大学小児歯科外来を受診した. 患児のHellman's Dental AgeはIIAで, 永久歯の萌出は4│の他には認められない. 4│は肉芽組織を介して歯肉と連...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1983, Vol.21 (3), p.609-609
Hauptverfasser: 森高久恵, 木村光孝, 中村嘉明, 松山道孝, 住本和隆, 篠崎英一, 陳昭榮
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:演者らは, 初診当時4歳9ヵ月の女児において4│の歯芽の早期脱落を経験したので報告した. 主訴は, 4│の早期萌出ならびに動揺による咀嚼障害であった. およそ5ヵ月前にD│の疼痛のため某歯科医院で治療を受けた後, D│に動揺をきたし, 同歯科医院で抜歯処置を受けた. それからおよそ40日経過して同部位にの萌出を認めたが, 萌出直後より動揺をきたし始め, 動揺度の増加とともに咀嚼障害をひき起こしたため, 精査を希望して九州歯科大学小児歯科外来を受診した. 患児のHellman's Dental AgeはIIAで, 永久歯の萌出は4│の他には認められない. 4│は肉芽組織を介して歯肉と連絡しているが, 咬合時には頬舌的に著しく動揺し, 咀嚼機能を全く営めない状態であった. X線所見では, 歯根形成は全く認められず, C│の根尖部から後継永久歯である. 3│の歯芽およびE│の近心根さらに5│の歯芽周囲にまで及ぶ範囲にX線透過性の亢進を認めた.
ISSN:0583-1199