78 乳歯齲蝕に関する研究 第3報 連続的未脱灰研磨標本の観察

我々は第1報, 第2報において上下顎乳臼歯の齲蝕の発現ならびに進行状態についてすでに報告を行った. 今回は抜去乳臼歯を用いて, 近遠心, 頬舌, 水平の3方向より連続的に切断し, 未脱灰研磨標本の作製を行った. これにより咬合面溝の齲蝕侵襲状態, 溝型, 深さの観察, 隣接面においては接触点部を基準に各切断方向別に齲蝕の観察を行い若干の知見を得たので報告した. 実験材料, 方法:永久歯萌出障害の診断名で抜去された上下顎乳臼歯54歯をゴラックに包埋し, 近遠心断, 頬舌断, 水平断し連続的な未脱灰研磨標本326例の作製を行った. 齲蝕侵襲状態の観察は長縄の分類にのっとり, 5段階に分類した. 咬...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1983, Vol.21 (3), p.577-577
Hauptverfasser: 山田知博, 荻田修二, 後藤邦之, 都筑勝美, 黒須一夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は第1報, 第2報において上下顎乳臼歯の齲蝕の発現ならびに進行状態についてすでに報告を行った. 今回は抜去乳臼歯を用いて, 近遠心, 頬舌, 水平の3方向より連続的に切断し, 未脱灰研磨標本の作製を行った. これにより咬合面溝の齲蝕侵襲状態, 溝型, 深さの観察, 隣接面においては接触点部を基準に各切断方向別に齲蝕の観察を行い若干の知見を得たので報告した. 実験材料, 方法:永久歯萌出障害の診断名で抜去された上下顎乳臼歯54歯をゴラックに包埋し, 近遠心断, 頬舌断, 水平断し連続的な未脱灰研磨標本326例の作製を行った. 齲蝕侵襲状態の観察は長縄の分類にのっとり, 5段階に分類した. 咬合面溝型は服部の基準の6型に分ち観察を行った. 結果 1)D:齲蝕は中央溝では溝全域に, 他の溝では小窩を中心に侵襲軽度から中程度のものを観察した. 近心面では中程度までのものが接触点部中央よりやや舌側よりの標本に多くみられた.
ISSN:0583-1199