歯科初診時の小児の適応性に関する研究: 第2報 適応・不適応を外部基準とした数量化II類による分析

歯科初診時における小児の適応性に影響する要因のトータルパターンを検索するために本学小児歯科外来を受診した3歳から12歳までの男女児102名,およびその両親204名,総計306名の調査資料をもとに分析した。 分析した要因は,父親の養育態度8項目,母親の養育態度8項目,小児の性格10項目,ならびに質問調査6項目の総計32項目である。これらの要因の分析は,適応・不適応を外部基準とした数量化II類による多変量解析を行なった。 結果を要約すると次のようであった。 1.適応・不適応の外部基準の判別効率を示す相関比は,0.66と高い値であった。 2.適応児に影響している要因としては,次のものが抽出された。...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1983/09/25, Vol.21(3), pp.318-328
Hauptverfasser: 横井, 勝美, 山内, 哲哉, 山田, ゆかり, 土屋, 友幸, 黒須, 一夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:歯科初診時における小児の適応性に影響する要因のトータルパターンを検索するために本学小児歯科外来を受診した3歳から12歳までの男女児102名,およびその両親204名,総計306名の調査資料をもとに分析した。 分析した要因は,父親の養育態度8項目,母親の養育態度8項目,小児の性格10項目,ならびに質問調査6項目の総計32項目である。これらの要因の分析は,適応・不適応を外部基準とした数量化II類による多変量解析を行なった。 結果を要約すると次のようであった。 1.適応・不適応の外部基準の判別効率を示す相関比は,0.66と高い値であった。 2.適応児に影響している要因としては,次のものが抽出された。 1)父親の養育態度では,「強い積極的拒否傾向」 2)母親の養育態度では,「弱い不安傾向」 3)小児の性格特性では,「社会性あり」,「家庭への不適応傾向」,「攻撃・衝動的傾向(温和・理性的)」 3.上記の各要因を,偏相関係数と数量化得点の範囲から求めた効力順にみると,「小児の社会性」,「小児の家庭への不適応」,「父親の積極的拒否型の態度」,「小児の温和・理性的」,「母親の低不安型の態度」の順であった。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.21.3_318