保育園入園時期が齲蝕罹患に及ぼす影響について
京都市内,京都府下の零歳入園児が多数を占める園と零歳入園児の少ない園とを比較した結果,保育園間に齲蝕罹患者率,一人平均def歯数,def歯面数に差がみられた.つまり,零歳入園児の多い園では,齲蝕が少ない傾向がみられた.このことは夫々の園での罹患タイプからもうかがうことができた.園の存在する地域差が,齲蝕罹患状況の差をもたらす可能性もあるので,同一保育園内で零歳入園児と途中入園児の比較をN保育園でおこなったところ,零歳入園児に齲蝕の少ない傾向がみられた.また,齲蝕の重症度を加味して有意差検定をこころみた結果においても,同様の傾向がみられた. 次に,具体的に何に起因して,齲蝕罹患状態に差が出るのか...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1982/12/25, Vol.20(4), pp.522-529 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 京都市内,京都府下の零歳入園児が多数を占める園と零歳入園児の少ない園とを比較した結果,保育園間に齲蝕罹患者率,一人平均def歯数,def歯面数に差がみられた.つまり,零歳入園児の多い園では,齲蝕が少ない傾向がみられた.このことは夫々の園での罹患タイプからもうかがうことができた.園の存在する地域差が,齲蝕罹患状況の差をもたらす可能性もあるので,同一保育園内で零歳入園児と途中入園児の比較をN保育園でおこなったところ,零歳入園児に齲蝕の少ない傾向がみられた.また,齲蝕の重症度を加味して有意差検定をこころみた結果においても,同様の傾向がみられた. 次に,具体的に何に起因して,齲蝕罹患状態に差が出るのかをアンケート調査によって検討したところ,零歳入園児は離乳の開始時期が早く,離乳食への移行がスムーズで,哺乳びん,母乳のきりあげが早いというか,やむなく,そうせざるを得ない状況にあることがわかった.また,就寝前の哺乳びんのきりあげの時期が早い,哺乳びん齲蝕という言葉を知っているなど,哺乳びんの使用方法について関心を持ち,実行している様子がうかがえた. |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd1963.20.4_522 |