35 小窩裂溝封鎖材に関する研究 その2 試作resin sealantの歯質への接着性
近年, 高分子材料の発達により, resin sealantが齲蝕予防材料として注目され, 臨床にも応用されているが, 術後に接着力の低下, 磨耗, 破折等が生じるため予防効果の持続性に問題があるとされている. そこで, これらの欠点を改善するため, 歯質に接着すると考えられる当大学理工学教室で合成した5種のモノマーとMMA及び2-6MEPPからなる10種のresin sealantを試作し, それらの歯質への接着性と接着試験後のレジン面のSEM観察を行ない, resin sealantとしての有効性を比較検討した. 結果 水中浸漬(wet)7日後での無処理牛歯エナメル質へ対する接着力は, B...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1982, Vol.20 (1), p.211-211 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年, 高分子材料の発達により, resin sealantが齲蝕予防材料として注目され, 臨床にも応用されているが, 術後に接着力の低下, 磨耗, 破折等が生じるため予防効果の持続性に問題があるとされている. そこで, これらの欠点を改善するため, 歯質に接着すると考えられる当大学理工学教室で合成した5種のモノマーとMMA及び2-6MEPPからなる10種のresin sealantを試作し, それらの歯質への接着性と接着試験後のレジン面のSEM観察を行ない, resin sealantとしての有効性を比較検討した. 結果 水中浸漬(wet)7日後での無処理牛歯エナメル質へ対する接着力は, BPO-アミン硬化型は, 20.5~31.4kg/cm2, 紫外線硬化型は9.2~37.7kg/cm2, 対称群(control, White Sealant, エナマイト)は10.3~14.7kg/cm2で, 乾燥時(dry)と比較していずれも低下していたが, 総体的に試作resin sealantの方が接着力が大きかった. また, 酸処理牛歯エナメル質との接着力は, wet 150日後の場合, BPO-アミン硬化型は97.6~130.1kg/cm2, 紫外線硬化型は96.3~128.3kg/cm2, 対称群は94.6~109.0kg/cm2, T. C後の場合は, BPO-アミン硬化型は60.4~120.8kg/cm2, 紫外線硬化型は111.3~138.3kg/cm2, 対称群は60.6~132.9kg/cm2で総体的にdryより低下していたが, 試作resin sealantは対称群より全体に大きな値を示した. 接着試験後のレジン面のSEM観察においては, 無処理牛歯エナメル質の場合は, いずれも界面剥離像であった. また, 酸処理牛歯エナメル質の場合, BPO-アミン硬化型は, いずれもresin tagが破断した像が多く観察された. まとめ 合成モノマーを添加した試作resin sealantは歯質への接着力がいずれも良好であるところから, これらの材料は新しいresin sealant材として有効と考えられる. |
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ISSN: | 0583-1199 |