24 乳歯列期の反対咬合症例に関する研究 第3報chin cap治療後における骨格系と歯・歯列系の成長変化

日本人に多いとされている乳歯列期の反対咬合は, 様々な形ちで, 以後の総合咀嚼器官の機能と形態の発育に, 影響を及ぼすものと思われる. そのため, 近年乳歯列期での早期治療の必要性が叫ばれている. そこで当教室でも一連の研究を行っている. 第1報では, 反対咬合症例の顎, 顔面の骨格系の形態学的特徴について, 又, 第2報では, chin capによる治癒機転について報告した. そこで今回第3報として, chin capによって治療された症例の中から, 術後経過を観察し得た症例の側貌頭部X線規格写真計45枚を用いて, 術後の骨格系や歯, 歯列系の成長変化ならびに, 後戻り様変化について検討を加...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1982, Vol.20 (1), p.206-206
Hauptverfasser: 風間詔一, 芳賀定, 成田寛治, 大竹邦明, 深田英朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:日本人に多いとされている乳歯列期の反対咬合は, 様々な形ちで, 以後の総合咀嚼器官の機能と形態の発育に, 影響を及ぼすものと思われる. そのため, 近年乳歯列期での早期治療の必要性が叫ばれている. そこで当教室でも一連の研究を行っている. 第1報では, 反対咬合症例の顎, 顔面の骨格系の形態学的特徴について, 又, 第2報では, chin capによる治癒機転について報告した. そこで今回第3報として, chin capによって治療された症例の中から, 術後経過を観察し得た症例の側貌頭部X線規格写真計45枚を用いて, 術後の骨格系や歯, 歯列系の成長変化ならびに, 後戻り様変化について検討を加えた結果, 興味ある知見を得たので報告する. 1)治療開始年齢, 治療期間と術後の安定性に関して, S・R群で有意な差は認められなかった. 2)後戻り様変化は, chin cap治療後, 下顎角の増大や下顎枝後縁の前方回転による変位並びに, U-1の舌側傾斜によって生じたものと思われる. 3)治癒機転については, SR両群とも同じ治癒経過をたどり, 術後の安定性に, 差は認められなかった. しかし, 術前でのGoneal Angleや, GZN, 歯軸傾斜度などの違いによっては, 術後の安定性に, 影響があると思われた.
ISSN:0583-1199