上下顎第1大臼歯萠出に関する研究: 第1報 咬合模型による経年的観察

「緒言」第1大臼歯は乳歯列後方の左右, 上下顎に萌出する. 第1大臼歯の, 萌出の順序や萌出の状態が上下顎歯列に対して臨床上種々の影響を与えるものと考えられる. 第1大臼歯に関しては, 6歳臼歯の名があるようにほぼ6歳頃に萌出する. これは, 岡本1), 高桑2)が観察している. また, 永久歯の中で最初に萌出することが多く, う蝕予防, 歯冠修復, 咬合誘導などの諸観点から, 萌出過程を十分に知る必要がある. 第1大臼歯の萌出に関する報告は, Elman,F.S.3), Gleiser & Hunt 4), Shumaker & Hadary 5), 藤井6), 成田7)らが...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1980/08/25, Vol.18(2), pp.360-368
Hauptverfasser: 鬼頭, 信秀, 犬塚, 勝昭, 徳永, 順一郎, 中村, 博司, 後藤, 明久, 服部, 基一, 河合, 良明, 桑原, 未代子, 黒須, 一夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」第1大臼歯は乳歯列後方の左右, 上下顎に萌出する. 第1大臼歯の, 萌出の順序や萌出の状態が上下顎歯列に対して臨床上種々の影響を与えるものと考えられる. 第1大臼歯に関しては, 6歳臼歯の名があるようにほぼ6歳頃に萌出する. これは, 岡本1), 高桑2)が観察している. また, 永久歯の中で最初に萌出することが多く, う蝕予防, 歯冠修復, 咬合誘導などの諸観点から, 萌出過程を十分に知る必要がある. 第1大臼歯の萌出に関する報告は, Elman,F.S.3), Gleiser & Hunt 4), Shumaker & Hadary 5), 藤井6), 成田7)らがある. これらは, 主としてレントゲン写真により下顎第1大臼歯の動きを観察している. 各個体の第1大臼歯の萌出を上下顎同時にとらえていないため, その影響を知るには困難な面がある. 上下顎萌出開始時期, 初期の咬合状態, 萌出方向の変化が, 歯列および咬合形成に大きな影響を与える因子については, まだ不明な点が多い. そこで, 著者らは, 正常咬合と考えられる症例および不正咬合の症例について, 上下顎同時に観察を行なった. 連続の咬合模型を用いて, 上下顎第1大臼歯の萌出開始時期, 萌出開始順序, 萌出開始期間, 初期の咬合形成までの期間がどのような状態であるかを経年的に観察した.
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.18.2_360