小学校児童の齲蝕と食物嗜好との関係
「緒言」近年, 児童の身体的疾患のうち, 齲蝕は罹患者率の高さと, 児童の発達や健康への悪影響のために社会問題化している. 1975年度の厚生省「歯科疾患実態調査」1)によれば12歳児で97.2%の永久歯の齲歯有病者率を示している. 児童の齲蝕と食物との関係については, 奥野, Niezel3)等の報告があり, 児童の歯が食物による影響をうけやすいことを示している. また, 永久歯の形成期は乳幼児期から児童期であり, その形成期の食生活は歯牙形成に影響を与えると考えられている4). このように, 栄養は齲蝕予防上, 非常に重要であることが認識されつつある. 著者らは幼児の齲蝕と食物との関係につ...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1979/08/25, Vol.17(2), pp.158-162 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」近年, 児童の身体的疾患のうち, 齲蝕は罹患者率の高さと, 児童の発達や健康への悪影響のために社会問題化している. 1975年度の厚生省「歯科疾患実態調査」1)によれば12歳児で97.2%の永久歯の齲歯有病者率を示している. 児童の齲蝕と食物との関係については, 奥野, Niezel3)等の報告があり, 児童の歯が食物による影響をうけやすいことを示している. また, 永久歯の形成期は乳幼児期から児童期であり, その形成期の食生活は歯牙形成に影響を与えると考えられている4). このように, 栄養は齲蝕予防上, 非常に重要であることが認識されつつある. 著者らは幼児の齲蝕と食物との関係について調査した研究で5~7), 齲歯の多い幼児は少ない幼児に比べて, 野菜類を嫌うが, 菓子類, 果実類を好む. また, 野菜類をよく食べる幼児は食べない幼児に比べて, 齲歯が少ない等の報告を行なった. |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd1963.17.2_158 |