総合咀嚼器官の機能と形態の発育に関する研究第1報口唇圧測定装置の機構と再現性について

「緒言」総合咀嚼器官の形態は, 遺伝はもとより生後の成長発達における個体の環境とくに個体が持っている機能に大きく影響されるといわれている1~29,32~34). 機能と形態についての関連性は, 古くから考えられており, Tomes(1873)1)が「歯牙の位置は, 外側の口唇, 頬により, 内側は舌などの2つの組織の要因によって決定される」と述べており, その後Rogers(1918)2), Swinehart(1950)3), Ballard(1957)4)さらにBrodie(1953)5)もまた「顎骨内にある歯牙の位置は遺伝によるが, 口腔内に萌出した後は口腔周囲の軟組織(口唇, 頬, 舌...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1979/04/25, Vol.17(1), pp.60-67
Hauptverfasser: 長嶋, 健吉, 芳賀, 定, 大竹, 邦明, 深田, 英朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」総合咀嚼器官の形態は, 遺伝はもとより生後の成長発達における個体の環境とくに個体が持っている機能に大きく影響されるといわれている1~29,32~34). 機能と形態についての関連性は, 古くから考えられており, Tomes(1873)1)が「歯牙の位置は, 外側の口唇, 頬により, 内側は舌などの2つの組織の要因によって決定される」と述べており, その後Rogers(1918)2), Swinehart(1950)3), Ballard(1957)4)さらにBrodie(1953)5)もまた「顎骨内にある歯牙の位置は遺伝によるが, 口腔内に萌出した後は口腔周囲の軟組織(口唇, 頬, 舌など)の圧の影響を受け, 筋圧の平衡した位置に存在する.」と述べTomesの理論を支持した. 機能時ばかりでなく安静時における筋圧についても, 西口(1963)6)が「年齢の推移による口腔前庭群の安静時での筋圧変化」, 窪田(1968)7)は「下顎安静位及び各種運動時における歯列内外の筋圧差」について, さらに, 根津(1973)8)は「前歯部被蓋関係の相違によって口腔筋圧の出現変化」を検討し, 分山(1978)9)は「安静状態における口唇圧, 舌圧, 口腔内陰圧の時間圧力積」について研究を行っているが, 装置の種類, 測定方法などの違いにより同一見解は出されていない.
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.17.1_60