小児期の歯の異常についての臨床的観察(2): 短数歯または癒合歯保有者の考究模型による観察について

「緒言」小児期における歯の異常には, 歯数や形態の異常が少なくなく, これらは将来の永久歯列への移行に際して, 咬合不正の大きな要因の一つにもなると考えられる. 私たちは先に乳歯列の短数歯について調査した結果を報告1)した. そして, 永久歯の欠如には必らずしもその先行乳歯の欠如を伴うものではないが, 先行乳歯に欠如または癒合を認める頻度が高いことを認めた. そこで私たちは, 先天性欠如歯または癒合歯の存在が乳歯列にどのような影響を及ぼすかを知る目的で乳歯列考究模型を用いて調査した. 「研究材料と方法」研究材料には, 大阪歯科大学附属病院小児歯科外来を訪れた小児患者のなかから, 乳・永久歯を間...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1978/12/25, Vol.16(3), pp.585-596
Hauptverfasser: 親里, 嘉健, 森川, あけみ, 丹羽, 敏勝, 福谷, 幸子, 林, 滋, 氷見, 雄二, 森谷, 泰之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」小児期における歯の異常には, 歯数や形態の異常が少なくなく, これらは将来の永久歯列への移行に際して, 咬合不正の大きな要因の一つにもなると考えられる. 私たちは先に乳歯列の短数歯について調査した結果を報告1)した. そして, 永久歯の欠如には必らずしもその先行乳歯の欠如を伴うものではないが, 先行乳歯に欠如または癒合を認める頻度が高いことを認めた. そこで私たちは, 先天性欠如歯または癒合歯の存在が乳歯列にどのような影響を及ぼすかを知る目的で乳歯列考究模型を用いて調査した. 「研究材料と方法」研究材料には, 大阪歯科大学附属病院小児歯科外来を訪れた小児患者のなかから, 乳・永久歯を間わず, 短数歯または癒合歯を保有する小児33名の考究模型を抽出した. なお, 後天的な喪失歯保有者, 唇・口蓋裂児および外胚葉異形成症, 各種症候群が疑われる小児ならびに先天的欠如か, 抜去による喪失か不明なものは, この対象から除外した. そして, 先天性欠如を認めたものについて, その先行乳歯または後継永久歯の存在の有無が確認でき, 癒合形態をとるものについても, 先行乳歯または後継永久歯の状態を確認することのできた小児の乳歯列の考究用石膏模型であった.
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.16.3_585