21 水平位で行った学童検診における6ヵ年間の検診及び問診結果について
学校検診は毎年決まって行われている. またその結果も報告されている. しかし, その報告かな学童の口腔衛生に関する家庭環境や口腔環境を微細に把握することは難しい. そこで私達は, 従来から行われている対面での口腔診査と併行して, 水平位に寝かせて口腔診査を行うと同時に問診を6年間継続して行うことによって1)対面位と水平位(背面位)との齲蝕罹患歯数から齲蝕発見率の差 2)第1大臼歯の萠出率とD.M.F. 歯面率 3)齲蝕罹患歯数と口腔衛生に関する家庭環境の変化などについて明らかにするため, 大阪市内の市立M小学校全学童を対象に, 1)対面法で口腔診査を行った後, 2)水平位で口腔診査を行い, 3...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1977, Vol.15 (3), p.392-392 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 学校検診は毎年決まって行われている. またその結果も報告されている. しかし, その報告かな学童の口腔衛生に関する家庭環境や口腔環境を微細に把握することは難しい. そこで私達は, 従来から行われている対面での口腔診査と併行して, 水平位に寝かせて口腔診査を行うと同時に問診を6年間継続して行うことによって1)対面位と水平位(背面位)との齲蝕罹患歯数から齲蝕発見率の差 2)第1大臼歯の萠出率とD.M.F. 歯面率 3)齲蝕罹患歯数と口腔衛生に関する家庭環境の変化などについて明らかにするため, 大阪市内の市立M小学校全学童を対象に, 1)対面法で口腔診査を行った後, 2)水平位で口腔診査を行い, 3)口頭で問診を行いながら, それぞについて項目別に作製したチャートに記入した. 以上の1), 2), 3)を昭和45~50年の6年間継続して行い, そのチャートから年度別, 学年別, 性別に分類して, 上記の目的について分析した. その結果 1)対面位より水平位での齲蝕発見率の方が, 各年度とも平均して高く, 検診時の回転に多少の時間はかかるが, 水平位の方がよい. 2)乳歯齲蝕の罹患歯数が多い程, 永久歯列期になると咬合状態が悪くなる. 3)男子に比べて女子の方が第1大臼歯の萠出完了は遅いにもかかわらずD.M.F. 表面率は高い. 4)一般的に齲蝕罹患歯数の多い者程, 家庭での歯みがき場所, 歯みがき回数などの口腔衛生環境がよくない. 5)歯ブラシ保有者率が昭和45年度よりも50年度の方が低く, 歯みがき率も同様である. などの結果を得た. そこで検診時には, 単に齲蝕を発見するに止まらず, 咬合状態を検査すると同時に, 家庭での口腔衛生に対するアドバイスを個人的に行う必要がある. |
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ISSN: | 0583-1199 |