22 いわゆるRetro Cuspid Papillaeについての研究 第1報 年齢別にみた出現頻度について

下顎犬歯の舌側で, 遊離歯肉と歯肉粘膜移行部との間に, 限局性でやや赤味を帯び, わずかに隆起した乳頭状のものがよく観察されます. これを1947年HirschfeldはRetro Cuspid Papillaeと名付けました(以下R.C.P. ). そこで今回, 私たちは本学小児歯科教室所蔵の小児の口腔模型のうち無作為に抽出した531個と, 本学口腔解剖学教室所蔵の20歳~30歳までの口腔模型を対照とし, 同じく無作為に抽出した183個について観察を行った結果つぎのようなことがわかった. 1)R.C.P. の出現頻度は低年齢児において極めて高く増齢的に出現頻度は低下し, 男女間の有意差はみら...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1976, Vol.14 (3), p.405-406
Hauptverfasser: 櫛田雄一, 西野栄四, 小林直克, 福谷幸子, 片尾秀信, 北村朋世, 大東道治, 稗田豊治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:下顎犬歯の舌側で, 遊離歯肉と歯肉粘膜移行部との間に, 限局性でやや赤味を帯び, わずかに隆起した乳頭状のものがよく観察されます. これを1947年HirschfeldはRetro Cuspid Papillaeと名付けました(以下R.C.P. ). そこで今回, 私たちは本学小児歯科教室所蔵の小児の口腔模型のうち無作為に抽出した531個と, 本学口腔解剖学教室所蔵の20歳~30歳までの口腔模型を対照とし, 同じく無作為に抽出した183個について観察を行った結果つぎのようなことがわかった. 1)R.C.P. の出現頻度は低年齢児において極めて高く増齢的に出現頻度は低下し, 男女間の有意差はみられなかった. 2)R.C.P. は両側性に出現する率が高く, 93.45%にみられた. 3)R.C.P. は犬歯歯頸部より約1mmの所に存在し, 犬歯長軸に対し中央から近心よりに位置するものが多い. 4)R.C.P. の大きさは平均長径約3.8mm, 短径が約1.6mmであった. 5)R.C.P. の形状は三日月型, 卵円型のものが大多数であった.
ISSN:0583-1199