20 Mandibulofacial dysostosisの2症例の歯科的所見
Mandibulofacial dysostsisは, 頬骨の発育不全, 下顎骨, 特に顎角部, 関節突起, 筋突起の発育不全, 側頭下顎関節部の異常, 眼瞼裂の外下方への傾斜, 外耳の奇形, 聴力障害, 横顔裂, 咬合の異常, その他全身的な発育不全を伴った第1及び第2鰓弓の発生異常に起因する先天性の奇形である. 最近, 我々はMandibulofacial dysostosisの2症例に遭遇したので, 歯科的所見を中心に報告する. 患児は, う蝕を主訴として来院した3歳0ヵ月の女児と, 4歳9ヵ月の男児で, ともに, 在胎時の母胎の異常や出産時の異常は特になく, 家族歴にも特にとりあげるべ...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1976, Vol.14 (3), p.405-405 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Mandibulofacial dysostsisは, 頬骨の発育不全, 下顎骨, 特に顎角部, 関節突起, 筋突起の発育不全, 側頭下顎関節部の異常, 眼瞼裂の外下方への傾斜, 外耳の奇形, 聴力障害, 横顔裂, 咬合の異常, その他全身的な発育不全を伴った第1及び第2鰓弓の発生異常に起因する先天性の奇形である. 最近, 我々はMandibulofacial dysostosisの2症例に遭遇したので, 歯科的所見を中心に報告する. 患児は, う蝕を主訴として来院した3歳0ヵ月の女児と, 4歳9ヵ月の男児で, ともに, 在胎時の母胎の異常や出産時の異常は特になく, 家族歴にも特にとりあげるべきものはない. 2症例にみられた特徴的所見は以下の如くである. 顔貌では, 著しい左右非対称, 左側の眼瞼裂の外下方への傾斜, 左側の外耳の異常, 左上方に向う横顔裂(女児のみ)がみられる. 口腔内では, 口蓋裂, 高口蓋, 巨舌などはみられず, 咬合関係は不安定で, 咬合平面は左上方に傾斜している. 乳歯は全部萠出しており, う蝕がある. 歯の形態異常, 叢生はない. 歯の大きさは平均値内で, 左右差等は認められない. X線所見では, 顎顔面頭蓋の左右非対称, 左側頬骨の欠如(女児のみ), 下顎枝の形態異常, 関節窩の形成不全, トルコ鞍の形態異常(男児のみ)がみられる. なお乳歯根の異常, 永久歯胚の異常は特にみられない. 2症例については, 全身麻酵下にてう蝕治療を行い, 現在, 成長経過を観察中である. |
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ISSN: | 0583-1199 |