11 フッ素含有洗口剤の洗口後の(口腔内)フッ素残留量について
Bibbyらが1946年にフッ素の洗口に関する報告をして以来, 多くの先人たちがその齲蝕抑制効果について報告している. フッ素の上水道化が普遍していない我が国においては, 乳歯の齲蝕罹患年齢が低年齢化していること, 又, その治療の困難さなどから, フッ素の洗口による齲蝕予防効果に対する期待は大きい. しかしながら, 発育途上にある小児にフッ素の洗口を行なわせるに対しては, 単に齲蝕の予防効果のみならず, 正しい洗口が行なわれているか, 為害作用はないか, などについて考察されねばならない. 今回私たちは, K保育園児3歳~5歳ののべ101名を対象に, フッ素含有洗口剤(ミラノール)を用いて,...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1976, Vol.14 (2), p.252-252 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Bibbyらが1946年にフッ素の洗口に関する報告をして以来, 多くの先人たちがその齲蝕抑制効果について報告している. フッ素の上水道化が普遍していない我が国においては, 乳歯の齲蝕罹患年齢が低年齢化していること, 又, その治療の困難さなどから, フッ素の洗口による齲蝕予防効果に対する期待は大きい. しかしながら, 発育途上にある小児にフッ素の洗口を行なわせるに対しては, 単に齲蝕の予防効果のみならず, 正しい洗口が行なわれているか, 為害作用はないか, などについて考察されねばならない. 今回私たちは, K保育園児3歳~5歳ののべ101名を対象に, フッ素含有洗口剤(ミラノール)を用いて, 5ml, 7ml, 10mlを30秒間洗口させた時, 口腔内残留F量において, 年齢差と洗口量との差による, 呑み込み推定F量を調べた. 5ml, 7mlでは年齢が増すにつれ, 呑み込み推定F量は少なく, 10mlでは年齢差に大きな差はなかった. 個人のバラツキをみると, 5mlでは7mlや10mlに比べて非常に小さく, 10mlでは5歳児において1. 0mgを越えるものが2名もあり, そのバラッキも非常に大きかった. 呑み込み推定F量は平均13. 33%と笠倉の測定値よりも低く, Perkinsの値よりも大きなものであったが, 5ml, 7ml, 10ml個々の呑み込み推定F量のバラツキから考慮して, 低年齢児にF洗口を行なわせる場合, 為害作用のない, 1mg以下の呑み込み推定F量で, 個人により, バラツキの少ない洗口量5mlを用いるのが, 良いと考えられます. |
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ISSN: | 0583-1199 |