33 「トレーニング・ルーム」の内容について
母親教育は次のことが重点に指導されている. 6才未満の小児の口腔清掃は母親の責任であることを自覚させ, 母親の理解を高める. また, 齲蝕の予防も治療も母親の協力次第で, 母親側に主体があって, 我々はあくまで補助者的立場であることを認識させることである. 「教えることは学ぶこと」この考えを根底にしたとき, 患者教育は母親教育であり, 母親教育は衛生士教育となる. そして, これらの各々の教育を指導する医員は, これらの教育を通し教育されると考えている. そこで, 今迄の歯科診療室とは異なり, トレーニング・ルームでは歯科治療を直接的な目的としないで, 小児を観察・診査そして指導を行なえるよう...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1975, Vol.13 (3), p.325-326 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 母親教育は次のことが重点に指導されている. 6才未満の小児の口腔清掃は母親の責任であることを自覚させ, 母親の理解を高める. また, 齲蝕の予防も治療も母親の協力次第で, 母親側に主体があって, 我々はあくまで補助者的立場であることを認識させることである. 「教えることは学ぶこと」この考えを根底にしたとき, 患者教育は母親教育であり, 母親教育は衛生士教育となる. そして, これらの各々の教育を指導する医員は, これらの教育を通し教育されると考えている. そこで, 今迄の歯科診療室とは異なり, トレーニング・ルームでは歯科治療を直接的な目的としないで, 小児を観察・診査そして指導を行なえるように計画した. 医員・衛生士のトレーニング・ルームでの教育は原則的に同じと考え, 次の2つを基本にトレーニングされる. 1つは小児の見方・取り扱い方を学ぶことであり, 今1つは, 成長発達の連続体である小児をどのように理解させるかということである. これには, 医員・衛生士教育をスムーズに行なうため, 外来患者を来院目的, 治療内容, 小児の協力度などで分類し, これらをさらに歴令でこまかく分類し, 各々のグループの中でトレーニングする. また, 小児の成長発達は, その月の定期診査を受ける患者を数日にまとめて来院させ, 全員の医員が参加して診査を行なう. そこで, 先輩の治療した患者(症例を含めて)の診査や観察を通し学ぶようにしてある. もちろん, ここで解決のつかないものは, 教室での症例検討会に持ち込まれる. この様な方法の実行には種々の問題はあるが, 今後さらにトレーニング・ルームでの内容を充実させていきたいと考えている. |
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ISSN: | 0583-1199 |