27 乳歯の外傷に関する臨床的研究 第2報:Direct Bonding Systemを応用した固定法

乳歯外傷に対するよりよい処置法を考えていくことは, 乳歯列の育成, ひいては正しい永久歯列を誘導する上でも重要なことと思われる. 乳歯の外傷は永久歯の場合と異り, 歯の破折を起すことよりは, 乳歯を支える周囲歯槽骨の未成熟さから, 脱落や埋入, 挺出, 転位などの方が多く, したがって, 永久歯の外傷治療では, 歯髄処置や歯冠修復処置が主体であるが, 乳歯の場合は整復固定法がまず重要な処置法であることを痛感した. そこで, 今回, 演者らは, これら外傷歯に対して, 比較的簡単で, 容易に使用できるダイレクトボンデングシステムを応用した固定法を考え, その製作法, 術式等について, 2, 3の...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1975, Vol.13 (3), p.323-323
Hauptverfasser: 佐々竜二, 木村興雄, 中田稔, 荻野昭夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳歯外傷に対するよりよい処置法を考えていくことは, 乳歯列の育成, ひいては正しい永久歯列を誘導する上でも重要なことと思われる. 乳歯の外傷は永久歯の場合と異り, 歯の破折を起すことよりは, 乳歯を支える周囲歯槽骨の未成熟さから, 脱落や埋入, 挺出, 転位などの方が多く, したがって, 永久歯の外傷治療では, 歯髄処置や歯冠修復処置が主体であるが, 乳歯の場合は整復固定法がまず重要な処置法であることを痛感した. そこで, 今回, 演者らは, これら外傷歯に対して, 比較的簡単で, 容易に使用できるダイレクトボンデングシステムを応用した固定法を考え, その製作法, 術式等について, 2, 3の実際例を用いて報告した. その結果, 本装置は, 前歯部の咬合に障害を与えないこと, 操作時間, とくにチェアータイムが短く, また年令, 症状等に対して適応範囲が広く, 異物感が比較的少く, 審美的障害も少いことなどの利点があり, 本装置は乳歯外傷歯の固定に際して充分応用できるものと考えられた.
ISSN:0583-1199