乳歯歯肉嚢に関する臨床的研究

「緒言」乳歯齲蝕の歯冠修復において, 充填不可能な環状齲蝕, 石灰化不全, あるいはエナメル質形成不全または象牙質形成不全に発生した齲蝕などの症例に遭遇する場合が少なくない. このような乳歯齲蝕などの修復に乳歯冠が用いられており, 乳歯冠の冠縁と歯頸部の適合状態, および歯肉炎発生などについての臨床成績については, 山下ら(1960)1), 片寄(1966)2), 田口ら(1970)3)などの報告がある. しかしながら乳歯冠縁の長さの設定についての基準が明らかにされていない. 一方, 乳歯歯肉嚢の深さの測定に関しては, 0.018inchの矯正線を用いたRosenblum(1966)4)の報告...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1971/12/01, Vol.9(2), pp.88-93
Hauptverfasser: 両川, 辰雄, 小林, 勝代, 甘利, 英一, 照井, 保之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」乳歯齲蝕の歯冠修復において, 充填不可能な環状齲蝕, 石灰化不全, あるいはエナメル質形成不全または象牙質形成不全に発生した齲蝕などの症例に遭遇する場合が少なくない. このような乳歯齲蝕などの修復に乳歯冠が用いられており, 乳歯冠の冠縁と歯頸部の適合状態, および歯肉炎発生などについての臨床成績については, 山下ら(1960)1), 片寄(1966)2), 田口ら(1970)3)などの報告がある. しかしながら乳歯冠縁の長さの設定についての基準が明らかにされていない. 一方, 乳歯歯肉嚢の深さの測定に関しては, 0.018inchの矯正線を用いたRosenblum(1966)4)の報告があるのみで, 我国における正常歯肉嚢の深さの報告は見られない. 今回, 私達は成人の歯肉嚢の深さの測定に最もよく用いられている木村式改良歯肉嚢測定器を使用して, 乳歯の歯肉嚢を測定した結果, 2, 3の知見を得たので報告する.
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.9.2_88