6 乳歯の歯肉豪の測定について(その1)

乳歯の歯冠修復に乳歯冠が多く使用されてきているが, 乳歯歯頸部における冠の適合のいかんが歯周疾患を生ぜしめる場合があると思われる. しかし, 乳歯歯肉嚢の深さの測定に関しては, 1966年Rosemblumの報告のみである, 今回, 私達は, 予備実験として, 正常歯列の3才~6才の20名の歯肉嚢の深さを木材式歯齦嚢測定器を用いて計測した. その結果, 全体として1mmの値を示すものが多くみられたが, 部位によっては0.5mmの値を示すものも, かなり多数にみられ, とくに|D頬側中央部では20名中11名に0.5mmの値がみられた. 使用した測定器の計測部の厚さ, 幅などが乳歯歯肉嚢の深さの測...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1970, Vol.8 (1), p.62-62
Hauptverfasser: 甘利英一, 両川辰雄, 宮下洋司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳歯の歯冠修復に乳歯冠が多く使用されてきているが, 乳歯歯頸部における冠の適合のいかんが歯周疾患を生ぜしめる場合があると思われる. しかし, 乳歯歯肉嚢の深さの測定に関しては, 1966年Rosemblumの報告のみである, 今回, 私達は, 予備実験として, 正常歯列の3才~6才の20名の歯肉嚢の深さを木材式歯齦嚢測定器を用いて計測した. その結果, 全体として1mmの値を示すものが多くみられたが, 部位によっては0.5mmの値を示すものも, かなり多数にみられ, とくに|D頬側中央部では20名中11名に0.5mmの値がみられた. 使用した測定器の計測部の厚さ, 幅などが乳歯歯肉嚢の深さの測定に充分適しているとはいえず, また加圧が一定にされないために, 測定が不充分になることも考えられる. 今後, 測定器と測定方法の改良により, より正確な値が得られると思われる. 「追加」甘利英一(岩手医大・歯・小歯) 乳歯の歯冠修復にあたって乳歯歯肉嚢の深さを知る必要があり現在, 成人に使用している測定器をもちいて, 予備的な実験として行ったものである.
ISSN:0583-1199