1. 赤外線吸収スペクトル法による人歯牙エナメル質の分析

「まえがき」赤外線吸収スペクトルは, その吸収が分子構造と密接な関係を有し, 同一の分子をもつ多くの化合物を比較すると, その分子に密接な関連をもったスペクトルが一定の位置に現われるため, 定性, 定量分析, 分子構造の決定, 分離した物質の同定などに有機化学, 分析化学, 工業化学などの広い分野で利用されてきた. 従来の化学的方法による分析は多くの時間と困難と労力を伴うが, 本法による分析では短時間で著しく微量の材料, 簡単な操作ででき, 更に従来の方法がいづれも分子に何らかの変化を加えて測定するものであるのに対し, この方法では分子構造を極めて直接的に反映していて分子のありのままの姿を知る...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1969, Vol.7 (2), p.109-112
Hauptverfasser: 加登順子, 祖父江鎮雄, 吉田定宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「まえがき」赤外線吸収スペクトルは, その吸収が分子構造と密接な関係を有し, 同一の分子をもつ多くの化合物を比較すると, その分子に密接な関連をもったスペクトルが一定の位置に現われるため, 定性, 定量分析, 分子構造の決定, 分離した物質の同定などに有機化学, 分析化学, 工業化学などの広い分野で利用されてきた. 従来の化学的方法による分析は多くの時間と困難と労力を伴うが, 本法による分析では短時間で著しく微量の材料, 簡単な操作ででき, 更に従来の方法がいづれも分子に何らかの変化を加えて測定するものであるのに対し, この方法では分子構造を極めて直接的に反映していて分子のありのままの姿を知ることができる. 今回著者らは人永久歯エナメル質について赤外線分析法を応用し, エナメル質の分子組成について解析を行なったのでその概要を報告する. 「実験材料および方法」材料は健全な新鮮抜去歯牙を使用した.
ISSN:0583-1199