7. 同一個体における乳歯とその後継永久歯との関係に関する研究 (1) 歯冠近遠心幅径について
乳歯ならびに永久歯の歯幅の計測学的な研究については, すでに多くの報告がなされている. しかし同一個体における乳歯と, その後継永久歯についての連続的観察はあまり見られない. 小児歯科診療の大きな部分を占める乳歯と永久歯との交換の調整, さらにTrimming法Serial extractionやSpace maintaining, Space regaining等を行なう場合には, 特にわれわれは乳歯とその後継永久歯の幅径を求めたい. すなわち遅れて萠出する犬歯, 第2小臼歯のために, どのくらいのSpaceを確保すれば良いかという目安となるものを作りたかつた. そこで今回われわれの教室で,...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1968, Vol.6 (2), p.203-203 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 乳歯ならびに永久歯の歯幅の計測学的な研究については, すでに多くの報告がなされている. しかし同一個体における乳歯と, その後継永久歯についての連続的観察はあまり見られない. 小児歯科診療の大きな部分を占める乳歯と永久歯との交換の調整, さらにTrimming法Serial extractionやSpace maintaining, Space regaining等を行なう場合には, 特にわれわれは乳歯とその後継永久歯の幅径を求めたい. すなわち遅れて萠出する犬歯, 第2小臼歯のために, どのくらいのSpaceを確保すれば良いかという目安となるものを作りたかつた. そこで今回われわれの教室で, 過去10数年間, 長野県某市小・中学校において連続研究の目的で採得した全顎石膏模型を用い歯幅を計測した. 被検例は, 男女64組で, 奇型歯, 歯数不足, 高度の齲蝕, 不明瞭な模型等は除外したものである. 計測値は3人の計測者による値の平均値をとり, 正確を期した. これらの数値を用いて検討した結果, 次のような結論を得た. 1)乳歯々冠近遠心幅径においては, 小野の平均値とわずかに異なつたが, 特記すべき差は認められなかつた. 2)永久歯々冠近遠心幅径においても, 乳歯と同様の結果が得られた. 3)乳歯と永久歯の歯冠近遠心幅径の相関関係についての調査では, F検定を行ない, 次のような結果を得た. (1)男子については, 「ADEとそれらの後継永久歯ならびにECTBDEとそれらの後継永久歯の間において, 有意の相関関係が認められた. (2)女子については, LDEとその後継永久歯ならびにECTEとそれらの後継永久歯のそれぞれの間において有意の相関が認められた. |
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ISSN: | 0583-1199 |