3-1 当院のクリニカルパスの実施症例におけるバリアンス分析について
当院では1998年6月にクリニカルパス(CP)の運用が始まり, 1999年5月には, 管理職医師, 看護部長, 経営課, 医局, 看護師, 病理部, 薬剤部, 栄養課で構成されるCP推進委員会が発足した. 委員会では新規と改訂時のCPの承認, 月毎のCPの運用実績報告とバリアンスの分析を行っている. CP数と実施症例数が増加するに従って, 平均在院日数が低下した. 2006年度1年間の実施症例数は4,925で入院者数に対して44.1%であった. 2007年11月現在の運用CP数は102, 在院日数は2007年平均13.2日となっている. 治療, 看護の予定表であるCPからの逸脱は中断(予定外の...
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Veröffentlicht in: | 県立がんセンター新潟病院医誌 2008, Vol.47 (2), p.160-160 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 当院では1998年6月にクリニカルパス(CP)の運用が始まり, 1999年5月には, 管理職医師, 看護部長, 経営課, 医局, 看護師, 病理部, 薬剤部, 栄養課で構成されるCP推進委員会が発足した. 委員会では新規と改訂時のCPの承認, 月毎のCPの運用実績報告とバリアンスの分析を行っている. CP数と実施症例数が増加するに従って, 平均在院日数が低下した. 2006年度1年間の実施症例数は4,925で入院者数に対して44.1%であった. 2007年11月現在の運用CP数は102, 在院日数は2007年平均13.2日となっている. 治療, 看護の予定表であるCPからの逸脱は中断(予定外の追加手術などCPの内容が変化した場合)とバリアンス(患者状態, 治療日程の変動はあるが基準を満たして退院できた場合)で, 患者要因, 医療チーム要因, 病院システム要因, 社会的要因に分類した. 2006年は実施数4,925件のうち中断したCPは146件(3.0%)で,合併症治療, 化療等で検査結果による治療中止, 術式の変更などが主であった. 術前のバリアンスは正(日数の短縮)が131件, 負(日数の増加)が53件, 負のバリアンス要因は術前検査などの患者要因が36件と多かった. 術後は正が504件で良好な経過と患者側の希望で退院が早まったもの, 負が436件であった. 負のバリアンスは患者要因が333件と多く, 合併症が210件, 患者の希望83, 追加治療, 検査などのためが挙げられた. 医療チーム要因は休日退院を避けるとの理由が多く, 患者要因の内容と1部混同している. 病院システム要因は31件, 病理検査待ち, 他科への受診などがみられた. 社会的要因は26件で家族の都合, 転院先の都合などとなっていた. |
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ISSN: | 0549-4788 |