健診において聴覚障がい者が希望するコミュニケーション方法の検討
目的:本研究では,聴覚に障がいを持つ健診受診者とそれに応対するスタッフにアンケート調査を行い,受診者が希望する言語媒体およびサポート方法を把握した.方法:2020年4月1日から2021年3月31日までに当センターを受診した聴覚障がい者25名を対象に,受診時の不便さ調査をアンケート方式で行った.また,対象受診者に応対したスタッフにもアンケート調査を行い,各科(事務課,放射線科,看護科,検査科)毎の「工夫点」「問題点」を洗い出した.両者のアンケートを集計し,比較検討を行った.結果:聴覚障がい者が不便だと感じる検査は,胃X線検査(32.0%),腹部超音波検査(24.0%)であった.希望する言語媒体は...
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Veröffentlicht in: | 人間ドック 2021, Vol.36(3), pp.426-431 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:本研究では,聴覚に障がいを持つ健診受診者とそれに応対するスタッフにアンケート調査を行い,受診者が希望する言語媒体およびサポート方法を把握した.方法:2020年4月1日から2021年3月31日までに当センターを受診した聴覚障がい者25名を対象に,受診時の不便さ調査をアンケート方式で行った.また,対象受診者に応対したスタッフにもアンケート調査を行い,各科(事務課,放射線科,看護科,検査科)毎の「工夫点」「問題点」を洗い出した.両者のアンケートを集計し,比較検討を行った.結果:聴覚障がい者が不便だと感じる検査は,胃X線検査(32.0%),腹部超音波検査(24.0%)であった.希望する言語媒体は,筆談(29.6%),ジェスチャー(22.2%),口話(22.2%)の順で,手話を希望する対象者は3.7%と少数であった.今後希望するサポート方法は,説明パネル,検査の手順書を利用する方法を希望する対象者が多かった.スタッフアンケートでは,各科での対応にばらつきがみられた.結語:当センターで健診を受診する聴覚障がい者は,言語媒体として筆談を希望する受診者が最も多く,視覚的に分かりやすい説明を必要としていた.今後はタブレット端末を導入し,視覚を重視する説明方法および音声文字変換機能を使用する方法が有用と思われた.今後はスタッフ間で情報を共有し,聴覚障がい者のみでなくすべての受診者にとってのバリアフリーな健診センターを目指す. |
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ISSN: | 1880-1021 2186-5027 |
DOI: | 10.11320/ningendock.36.426 |