人間ドックにおける受診者の待ち時間短縮に向けた取り組み

目的:近年の人間ドック受診者の受け入れ枠の増大に伴い,待ち時間の増加による受診者からのクレームや午前中で健診が終了しないことが多くなった.腹部超音波検査の検査順を新たに変更することにより検査待ち時間を短縮できるかを検討した.方法:人間ドックにかかわるスタッフへのアンケートを行い,健康診断における待ち時間が長い検査項目の把握を行った.このアンケート結果を基に検査の順番を変更し,その前後での10分ごとの腹部超音波検査の待ち時間の分布を比較検討した.結果:アンケート調査より,待ち時間が長いと感じる検査項目は,医師による診察・腹部超音波検査・看護師による記入済問診票の内容確認の順に多かった.アンケート...

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Veröffentlicht in:人間ドック 2021, Vol.35(5), pp.698-703
Hauptverfasser: 早原, 千恵, 中西, 隆子, 日下部, 昌太郎, 門屋, 誠, 三木, 隆, 中野, 稔雄, 山本, 一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:近年の人間ドック受診者の受け入れ枠の増大に伴い,待ち時間の増加による受診者からのクレームや午前中で健診が終了しないことが多くなった.腹部超音波検査の検査順を新たに変更することにより検査待ち時間を短縮できるかを検討した.方法:人間ドックにかかわるスタッフへのアンケートを行い,健康診断における待ち時間が長い検査項目の把握を行った.このアンケート結果を基に検査の順番を変更し,その前後での10分ごとの腹部超音波検査の待ち時間の分布を比較検討した.結果:アンケート調査より,待ち時間が長いと感じる検査項目は,医師による診察・腹部超音波検査・看護師による記入済問診票の内容確認の順に多かった.アンケート結果を基に腹部超音波検査を早く終了させるため,検査の誘導順序の見直しを行った.腹部超音波検査の10分ごとの待ち時間の人数の割合は変更前では10分以内が51.0%であったが変更後には68.7%となり,変更後では40分以上の待ち時間はなくなった.変更後には腹部超音波検査受診者全体の終了時間も早くなった.結論:誘導方法を変更することで,腹部超音波検査自体の待ち時間は減少した.また検査終了時間も早くなった.受診者の快適性の向上や受け入れ増加を見込める可能性がある.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.35.698