当施設における光干渉断層計検査導入後の検討

目的:当施設で二日ドックのオプションとして光干渉断層計検査(Optical Coherence Tomography:以下,OCT)を導入した.OCTとその他の検査との関連について検討した.方法:対象は平成29年10月から平成30年3月までの二日ドックの受診者1,613名(男性1,030名,女性583名)のうち希望者263名(男性173名,女性90名).緑内障治療中の方は対象外とした.対象者に眼底写真撮影,眼圧検査,簡易視野検査(Frequency Doubling Technology:以下,FDT),OCTを同日に実施し,判定は眼科医2名が行った.263名の各検査の緑内障疑い所見検出率と検...

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Veröffentlicht in:人間ドック 2019, Vol.34(1), pp.42-48
Hauptverfasser: 水谷, かおり, 宍戸, 淑子, 平林, 和子, 今井, 弘毅
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:当施設で二日ドックのオプションとして光干渉断層計検査(Optical Coherence Tomography:以下,OCT)を導入した.OCTとその他の検査との関連について検討した.方法:対象は平成29年10月から平成30年3月までの二日ドックの受診者1,613名(男性1,030名,女性583名)のうち希望者263名(男性173名,女性90名).緑内障治療中の方は対象外とした.対象者に眼底写真撮影,眼圧検査,簡易視野検査(Frequency Doubling Technology:以下,FDT),OCTを同日に実施し,判定は眼科医2名が行った.263名の各検査の緑内障疑い所見検出率と検査間の関連性,眼底・OCTの緑内障以外の所見検出の比較,同時期の全受診者を対象に実施した検査により3群に分けて緑内障疑い所見検出率と精査結果の比較を行った.結果:OCT実施者263名の各検査の緑内障疑い所見検出率は,眼底7.2%,眼圧2.3%,FDT2.3%,OCT12.2%であった.実施した検査3群の緑内障疑い所見検出率は,眼底・眼圧10.3%,眼底・眼圧・FDT9.2%,眼底・眼圧・FDT・OCT15.2%であった.陽性反応的中度は,順に32.5%,43.5%,50.0%だった.緑内障以外の所見でOCTが検出した所見は黄斑上膜,脈絡膜腫瘍,網脈絡膜萎縮,黄斑変性であった.結論:OCTは緑内障疑い所見において眼底・眼圧・FDTよりも検出率が高かった.またOCTを実施することで判定の精度が向上した.OCTだけでは検出困難な所見もあり,他の眼科検査を組み合わせて実施することで精度向上が期待できると考えられた.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.34.42