眼科専門病院での眼科ドック受診者における眼科疾患の発見

目的:井上眼科病院では,眼科疾患の早期発見を目的として人間ドックの眼科版である眼科ドックを2012年から開始した.眼科ドック受診者の特徴と眼科疾患の発見状況を調査した. 方法:2015年10月から2016年9月までの1年間に,井上眼科病院の眼科ドックを受診した417例(男性194例,女性223例)を対象とした.平均年齢は54.7±11.0歳で,年齢は20~85歳であった.眼科ドック検査は,遠方,近方の裸眼と矯正視力,手持ち眼鏡視力,眼圧,眼位,調節機能,両眼視,視野,光干渉断層撮影(OCT),無散瞳眼底写真撮影,涙液,角膜内皮細胞,細隙灯顕微鏡である.いずれかの検査で異常を有する症例は,「2次...

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Veröffentlicht in:人間ドック 2017, Vol.32(4), pp.659-665
Hauptverfasser: 井上, 賢治, 黒栁, 優子, 高松, 俊行, 井上, 智子, 小栗, 真美, 加藤, 善郎, 岡山, 良子, 川添, 賢志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:井上眼科病院では,眼科疾患の早期発見を目的として人間ドックの眼科版である眼科ドックを2012年から開始した.眼科ドック受診者の特徴と眼科疾患の発見状況を調査した. 方法:2015年10月から2016年9月までの1年間に,井上眼科病院の眼科ドックを受診した417例(男性194例,女性223例)を対象とした.平均年齢は54.7±11.0歳で,年齢は20~85歳であった.眼科ドック検査は,遠方,近方の裸眼と矯正視力,手持ち眼鏡視力,眼圧,眼位,調節機能,両眼視,視野,光干渉断層撮影(OCT),無散瞳眼底写真撮影,涙液,角膜内皮細胞,細隙灯顕微鏡である.いずれかの検査で異常を有する症例は,「2次検査必要」と診断した.2次検査を井上眼科病院で施行した症例は,その結果を調査した. 結果:2次検査必要との診断は67例(16.1%)であった.その内訳は,緑内障疑い33例,白内障疑い15例,黄斑上膜疑い13例,斜視疑い4例などであった.2次検査を井上眼科病院で施行したのは43例(10.3%)であった.2次検査による最終診断は,緑内障12例,白内障10例,黄斑上膜5例,視神経乳頭低形成3例などであった. 結論:眼科ドックは,自覚症状を有さない受診者の眼科疾患,特に緑内障,白内障の早期発見に有用である.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.32.659