人間ドック健診における短時間禁煙指導 -禁煙支援オリジナルツールを用いた指導効果の検討

目的:当院では人間ドック健診を受診するすべての喫煙者に,保健師による短時間禁煙指導を行っている.指導の再現性を保ち,指導効果を高めるため,当院で考案した禁煙支援ツール(禁煙支援オリジナルツール:以下,ツール)を使用し,その効果について検討した. 方法:平成26年7月1日~12月30日に当院人間ドック健診を受けた者のうち,喫煙習慣のある受診者1,118名を,ツールを使用せずに保健師独自の指導を行った「不使用群」566名,ツールを使用し指導を行った「使用群」552名に分けて,指導効果を検討した.効果の判定には,受診者の関心度の変化を「変化・低下」と「向上」とに分類し,ツール使用の有無,保健師別に関...

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Veröffentlicht in:人間ドック 2016, Vol.31(4), pp.564-569
Hauptverfasser: 仲佐, 菜生子, 米原, 久恵, 菖蒲, 宏子, 上村, 尚子, 永田, 真理, 内藤, 潤美, 春木, 宥子, 内藤, 篤
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:当院では人間ドック健診を受診するすべての喫煙者に,保健師による短時間禁煙指導を行っている.指導の再現性を保ち,指導効果を高めるため,当院で考案した禁煙支援ツール(禁煙支援オリジナルツール:以下,ツール)を使用し,その効果について検討した. 方法:平成26年7月1日~12月30日に当院人間ドック健診を受けた者のうち,喫煙習慣のある受診者1,118名を,ツールを使用せずに保健師独自の指導を行った「不使用群」566名,ツールを使用し指導を行った「使用群」552名に分けて,指導効果を検討した.効果の判定には,受診者の関心度の変化を「変化・低下」と「向上」とに分類し,ツール使用の有無,保健師別に関心度の変化についてχ2検定を行った.指導を担当した保健師4名の経験年数は保健師A:13年,保健師B:10年,保健師C:6年,保健師D:4年であった. 結果:ツール使用の有無により関心度の変化について有意差は認められなかった.指導者別の検討においては,保健師Dで「使用群」での関心度の変化「向上」の割合が有意に増加した. 結語:ツールの使用により指導効果に有意な変化はみられなかったが,指導経験の少ない指導者においてツールの使用により短時間禁煙指導の効果が高まった可能性が示唆された.ツールは新人教育,経験の少ない指導者の教育に活用できると考えられた.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.31.564