注腸X線検査における深部結腸造影能の向上にむけて

目的:注腸X線造影検査(以下注腸検査)の造影能の向上のため,2w/v%の低濃度バリウム懸濁液(以下低濃度バリウム)を腸内に注入,洗浄,吸引を行った後,注腸検査を行う方法を考案し,その臨床的有用性について検討を行った. 方法:2010年2月から同年6月の間に,注腸検査を施行した290例を対象とし,洗浄,吸引を施行した群(A群)と,洗浄,吸引を施行しなかった群(B群)に分け,深部結腸(上行結腸,盲腸)を評価部位として,バリウム付着具合,便残渣量,FNP(fine network pattern)の描出の3項目について,注腸画像評価基準を用いて比較検討した.A群27例(年齢32~68歳,平均50歳....

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Veröffentlicht in:人間ドック 2011, Vol.26(1), pp.94-99
Hauptverfasser: 鷲見, 和幸, 澁谷, 光一, 丹谷, 延義, 藤, 照正, 渡邉, 敏充, 氏福, 左門, 浅川, 徹, 松井, 裕輔, 山﨑, 智子, 飽浦, 良和, 竹田, 芳弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:注腸X線造影検査(以下注腸検査)の造影能の向上のため,2w/v%の低濃度バリウム懸濁液(以下低濃度バリウム)を腸内に注入,洗浄,吸引を行った後,注腸検査を行う方法を考案し,その臨床的有用性について検討を行った. 方法:2010年2月から同年6月の間に,注腸検査を施行した290例を対象とし,洗浄,吸引を施行した群(A群)と,洗浄,吸引を施行しなかった群(B群)に分け,深部結腸(上行結腸,盲腸)を評価部位として,バリウム付着具合,便残渣量,FNP(fine network pattern)の描出の3項目について,注腸画像評価基準を用いて比較検討した.A群27例(年齢32~68歳,平均50歳.男女比は13:14),B群26例(年齢27~76歳,平均年齢48歳.男女比10:16)である. 結果:上行結腸,盲腸において,A群はB群と比較して,評価点が有意に良好であった. 結論:低濃度バリウムで腸内を洗浄,吸引する手法は,深部結腸の造影能を有意に向上させることができた.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.26.94