当院の禁煙外来における成績と今後の禁煙指導の課題についての検討 -禁煙外来スタッフの連携

目的:ニコチン依存症に対して保険診療が可能となり当院でも禁煙外来を開始.禁煙外来の成績,禁煙支援の課題について検討した. 方法:平成18年6月15日から平成19年10月14日までに受診した100名を対象とした.全受診者の禁煙成功率(S)を比較.禁煙治療プログラム(P)を最後まで終了できた受診者のSを比較.禁煙成功者の体重,血圧と肺機能を禁煙成功の前後で比較.禁煙成功半年後と1年後の禁煙継続率を調査. 成績:受診者は男性78名,女性22名,平均年齢は54歳.受診者全体でのSは52%,男性のSは55%,女性のSは50%.禁煙成功者の終了時の体重増加は平均1.8kg.血圧の変化は禁煙の前後で低下傾向...

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Veröffentlicht in:人間ドック 2010, Vol.25(1), pp.100-104
Hauptverfasser: 田中, 道子, 牟田, 紅実子, 岩坪, ほづみ
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:ニコチン依存症に対して保険診療が可能となり当院でも禁煙外来を開始.禁煙外来の成績,禁煙支援の課題について検討した. 方法:平成18年6月15日から平成19年10月14日までに受診した100名を対象とした.全受診者の禁煙成功率(S)を比較.禁煙治療プログラム(P)を最後まで終了できた受診者のSを比較.禁煙成功者の体重,血圧と肺機能を禁煙成功の前後で比較.禁煙成功半年後と1年後の禁煙継続率を調査. 成績:受診者は男性78名,女性22名,平均年齢は54歳.受診者全体でのSは52%,男性のSは55%,女性のSは50%.禁煙成功者の終了時の体重増加は平均1.8kg.血圧の変化は禁煙の前後で低下傾向を示したが有意差はなかった.肺活量・最大吸気量は増加傾向を示した. Pを最後まで終了できた受診者は68%,Sは76%で,Pを最後まで受診できた症例群は成功率が高かった.禁煙不成功の原因としては,Pが終了できない場合,ニコチン依存度(TDS)が高値の場合であった.P終了禁煙成功者の6ヵ月後の禁煙継続率は83%,1年後の禁煙継続率は74%で高い値を示した. 結論:禁煙成功のため,医師を専任とし保健師を導入し薬剤師による指導を加え,外来未受診者には当日の受診勧奨とプログラム終了者への3ヵ月毎の電話でのフォローを徹底した.禁煙外来スタッフの連携が禁煙成功率の向上に繋がったと考える.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.25.100