低線量CT肺がん検診の果たす役割

『はじめに』 我が国は人口の長寿化に伴って男性では半数が, 女性では1/3が生涯に何らかの悪性腫瘍に罹患する状況が生じており, いかに巧妙に予防策を講じていくかが予防医学活動に課せられた重要な使命である. 肺がんは, 男性では1993年に, 男女合計では1998年にがん死亡トップの座に躍り出て年々増え続けている. 2007年統計でみると, 男性では1位を占め47,669人, 女性では2位で17,917人と合わせて6万人余が命を失っており, 40歳以上で死亡率が急上昇している. 死亡数の男女比は2.7対1である. 一次予防たる禁煙は, 十数年にわたる草の根的運動と健康増進法施行とが抑制効果を生み...

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Veröffentlicht in:人間ドック 2010, Vol.24(Suppl), pp.1277-1282
1. Verfasser: 瀧澤, 弘隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:『はじめに』 我が国は人口の長寿化に伴って男性では半数が, 女性では1/3が生涯に何らかの悪性腫瘍に罹患する状況が生じており, いかに巧妙に予防策を講じていくかが予防医学活動に課せられた重要な使命である. 肺がんは, 男性では1993年に, 男女合計では1998年にがん死亡トップの座に躍り出て年々増え続けている. 2007年統計でみると, 男性では1位を占め47,669人, 女性では2位で17,917人と合わせて6万人余が命を失っており, 40歳以上で死亡率が急上昇している. 死亡数の男女比は2.7対1である. 一次予防たる禁煙は, 十数年にわたる草の根的運動と健康増進法施行とが抑制効果を生みつつあるが, 発がんは喫煙開始後数十年を経て現出するので, 現時点での喫煙者減が肺がん死亡減少へ繋がるのは20~30年後と推定されている. その間における肺がん死亡抑制策は有効な肺がん検診に頼らざるを得ない. 『肺がんの特徴』 肺がんの特徴として生存率が極めて低い点が挙げられる.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.24.1277