088. 体重増加を示した中年男性において生活習慣病関連因子に与える影響は肥満者と非肥満者で異なる
「目的」:食生活の欧米化, 日常運動の減少, ストレス過多による肥満者の増加とそれに伴う生活習慣病罹患者の増加が社会的問題となっている. 生活習慣病罹患者では肥満に伴い種々の生化学検査値が異常を呈する. 今回は非肥満者と肥満者における体重増加の生活習慣病関連因子に及ぼす影響の相違について比較検討した. 「対象と方法」:生活習慣が比較的均一な都内のサービス産業に勤務する30~60歳の男性2719名のうち1992年から99年の7年間にBMI値が1以上増加した体重増加者を対象とした. 対象者を1992年におけるBMI値が25未満の非肥満体重増加者830名と25以上の肥満体重増加者147名に分け, 7...
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Veröffentlicht in: | 健康医学 2001, Vol.16 (3), p.354-354 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」:食生活の欧米化, 日常運動の減少, ストレス過多による肥満者の増加とそれに伴う生活習慣病罹患者の増加が社会的問題となっている. 生活習慣病罹患者では肥満に伴い種々の生化学検査値が異常を呈する. 今回は非肥満者と肥満者における体重増加の生活習慣病関連因子に及ぼす影響の相違について比較検討した. 「対象と方法」:生活習慣が比較的均一な都内のサービス産業に勤務する30~60歳の男性2719名のうち1992年から99年の7年間にBMI値が1以上増加した体重増加者を対象とした. 対象者を1992年におけるBMI値が25未満の非肥満体重増加者830名と25以上の肥満体重増加者147名に分け, 7年間における血圧, 血清脂質, 肝機能検査, 血糖値の増減を計測し統計学的に比較検討した. なお, 両群の7年間におけるBMI値の増加の程度には有意差はみられなかった. 「成績」:血圧, 中性脂肪は両群で増加し, 有意差はみられなかった. TCは非肥満体重増加社が肥満体重増加者より有意に増加していた. AST, ALTおよびγ-GTPは両群とも増加し, 有意差はなかった. 一方, LDL-C, ChE, 尿酸は非肥満体重増加者では増加していたが, 肥満体重増加者では減少しており, 両群間に有意差がみられた. 血糖HbA1cは両群とも増加していたが, 肥満体重増加者が非肥満体重増加者より有意に増加していた. 「結語」:中年男性における体重増加の生活習慣病関連因子に与える影響は肥満者と非肥満者で異なり, 肥満者では糖尿病, 非肥満者では高脂血症痛風, 脂肪肝関連因子への影響が強いことが推察された. |
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ISSN: | 0914-0328 |