91. 健診受診者における高コレステロール血症に対する栄養指導の効果

「はじめに」:現在, 当院ではTC値とBMIが高値の希望者には医師の結果説明後, 管理栄養士が栄養指導を行っている. 今回, この指導により, 食生活などの変化の有無をアンケート調査しTC値とBMIとの関係, 栄養指導の効果を検討した. 「対象・方法」:H8.7~H11.5に複数回の受診者は2,660名で, 他の合併症がなくTC値のみが高値の者で, 栄養指導を行った142名に郵送による食生活アンケート調査を実施し, 回答のあった男性77名女性45名計122名(回答率85%)と, 栄養指導を行わなかった男性1,580名女性938名計2,518名を対象とし, 比較期間は22ヶ月だった. 栄養指導の...

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Veröffentlicht in:健康医学 2000, Vol.15 (3), p.266-266
Hauptverfasser: 河原佳恵, 斉藤宏子, 中村幸太郎, 黒田岳雄, 田中延善
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」:現在, 当院ではTC値とBMIが高値の希望者には医師の結果説明後, 管理栄養士が栄養指導を行っている. 今回, この指導により, 食生活などの変化の有無をアンケート調査しTC値とBMIとの関係, 栄養指導の効果を検討した. 「対象・方法」:H8.7~H11.5に複数回の受診者は2,660名で, 他の合併症がなくTC値のみが高値の者で, 栄養指導を行った142名に郵送による食生活アンケート調査を実施し, 回答のあった男性77名女性45名計122名(回答率85%)と, 栄養指導を行わなかった男性1,580名女性938名計2,518名を対象とし, 比較期間は22ヶ月だった. 栄養指導の有無によるTC値, BMIの変化を, 又, 栄養指導有り群に関して, 健診時のTC値が220~249mg/dlと250mg/dl以上にわけ男女別に, BMI増加群, 減少群でTC値の変化と食生活との関係について比較検討した. 又, 20代, 栄養指導前後のBMIを年代別にし, 食生活との関係について検討した. 「結果」:栄養指導を実施した結果女性に関して指導の効果が認められた. 運動の開始, 間食, 油物の減少により, BMIの減少に伴いTC値も減少する傾向にあり, 特にTC値250mg/dl以上の男女に効果が顕著だった. 逆にTC値, BMIの増加要因は, 男性ではアルコール, 外食, ストレス, 女性では間食, ストレスだった. 「考察」:実際に食生活を修正し, 持続することは難しく, 受診者のコンプライアンスを高めるためには, 今後, 十分な動機づけを行えるような個人栄養指導の確立と継続的な指導が必要だと考えられた.
ISSN:0914-0328